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レコーディング・ニュース(2017年5-6月/イタリア1)

2017 年 7 月 10 日 月曜日

20170602-01 今年も5月・6月は、オーストリアはウィーン、イタリアはいつものウンブリア州のウンベルティーデと南イタリアのサレルノに行って、都合7枚分のCDのためにレコーディングを行った。

まずは最後のセッションになった、サレルノの聖ジョルジョ教会でのベーゼンドルファーの新しいグランド・ピアノを使ったCD2枚分のピアノ録音をご紹介する。

このサレルノの聖ジョルジョ教会は、16世紀の末、まだこの地がランゴバルド王国の支配下にあった時代に、聖ジョルジョ修道院として建てられ、修道女の居住施設とバロック時代の教会としては、フランチェスコ・ソリメーナとその父アンジェロの手になる最高の天井部分の装飾絵画が有名で、今日もその原画が見事に保存されていて、サレルノの中心街にたって観光の名所となっている。

また、この教会の音響が秀でていることや楽器を持った天使の絵が天井や壁面に多くあるところから、昔からコンサートにもたびたび使われていたが、市の観光局が、イタリアの音楽雑誌『アマデウス』にカメラータのCDが付録についたのをみて興味を持ち、2013年の10月に我々をサレルノに招待してレコーディングの機会を与えて下さった。それが、地元のピアニスト、コスタンティーノ・カテーナとナポリの世界で一番古いオペラ座と言われるサンカルロ・オペラ座の主要メンバーから成るサヴィニオ弦楽四重奏団によるシューマンのピアノ四重奏曲、五重奏曲の録音(CMCD-28320)で、これがこの教会における初録音であった。

今回は、この聖ジョルジョ教会にベーゼンドルファーが新しく発表した280VCという新モデルのピアノを運び込んで、是非ともデモンストレーションになる記念的なアルバムを制作してほしいと、イタリアのヤマハの松岡さんから打診があり、全面的な協力のもとに、2枚のピアノ録音をすることになった。

我々は5月31日にウンブリアからサレルノに移動して、翌日の6月1日から6日まで、まずは、コスタンティーノ・カテーナのソロを録音した。我々のアイディアは、『デディケーション・献呈』というタイトルで、シューマンとリスト、2人の作曲家が互いに捧げあった作品を収める、というもの。即ち、リストはピアノ・ソナタ ロ短調S.178、シューマンは「幻想曲」ハ長調Op.17という2曲の組合せである。

コスタンティーノ・カテーナは、この数年ウンベルティーデの聖クローチェ美術館でファツィオーリを使ってシューマンの主要なピアノ独奏曲集の録音を続けており、この流れで「幻想曲」ハ長調だけをベーゼンドルファーというわけにもいかないので、5月26日にわざわざウンブリアに来てもらって、ファツィオーリでも収録した。

リストのピアノ・ソナタ ロ短調は、私も永らくレコーディング・プロデューサーをしているせいか、今回が4回目なので、最後の機会と念じて臨んだ。楽譜のエディションについては、カテーナはヘンレ版を使うと聞いていたので、ベーレンライター版も持参して違いを吟味、検証して、納得の行く結論を導くように、時間をたっぷり使って収録した。例えば、このソナタの最後の音は、ヘンレ版では単音なのだが、ベーレンライターはオクターヴ下の音を加えている――といった具合に。

 

 

幸いなことに、6月2日に地元のテレビの取材があって、テレビ局がそれを即日編集したらしく翌日にはYouTubeで見られるようになった。我々のリストのピアノ・ソナタのテイク18を見事に捉えて、聖ジョルジョ教会の響きと新しいベーゼンドルファーのグランド・ピアノの魅力を伝えているので、我がホームページにも採用させてもらった。

カテーナは、この2曲のプログラムで6月9日(金)に聖ジョルジョ教会でベーゼンドルファー280VCのお披露目を兼ねてコンサートを行ったようである。当日は、イタリアのヤマハの社長がご臨席で、スピーチもあったようだ。

20170605-02 もう1枚の、このベーゼンドルファーを使ったレコーディングは、日本から高橋アキを迎えて、彼女にとっては6枚目のシューベルトの録音である。

今回のメインプログラムは、後期のピアノ曲では死の直前に書かれた「3つのピアノ曲」D.946と4手のための「幻想曲」D.940の2曲である。それらを中心にして、「12のドイツ舞曲」D.790や珍しいアウグスト・ホルン編曲の「美しき水車小屋の娘」のピアノ独奏版より3曲、ディアベッリのワルツの主題による変奏曲を収録した。

高橋アキのピアノ録音は、基本的にはシューベルトはすべてベーゼンドルファーを使い、エリック・サティはイタリアでファツィオーリを用いてレコーディングをして来ている。

20170606-01 今回は新しいベーゼンドルファーのグランド・ピアノとの対面がイタリアのサレルノで実現したもので、しかも4手作品の相手は、すでにサティの4手(これは未発売だが来年にはリリースする予定)で共演したコスタンティーノ・カテーナ。気心の知れたカテーナがいるサレルノで、アットホームな雰囲気の中、録音は進行した。

「3つのピアノ曲」は、色々とカットした版を自分で作って弾いている人も多いが、我々はシューベルトの作曲したすべてを大切に扱い、省略することは避けた。

録音しながら涙がでるほどシューベルトの晩年に思いを馳せて仕事をした。

サレルノの録音が終わって、高橋アキは自分と縁のある作曲家ジャチント・シェルシが生まれ育った街から招かれて一泊したり、帰路にローマに立ち寄り、シェルシの歌の初演を数多くした先輩のソプラノ平山美智子を、レコーディング以来久しぶりに訪ねたりした上で帰国したようだ。

カテーナの最新作が『レコード芸術』特選盤に

2016 年 7 月 21 日 木曜日

 6月25日に発売されたCDCMCD-15141〜2『2人の聖フランチェスコ~リスト:ピアノ作品集/コスタンティーノ・カテーナ』(CMCD-15141〜2)が『レコード芸術』誌の最新刊(2016年8月号)で【特選盤】に選出されました。
 誌面では濱田滋郎氏から、「カテーナは優れた技巧、曇りのない率直な解釈をもって、あるいは甘美かつ華麗に、あるいは荘厳かつ晴朗に、リストのイマジネーションが織りなす世界を描いていく」と評され、那須田務氏からは「カテーナは弱音のソノリテや休符がすばらしい。(中略)奥行きのあるサウンドと気品に満ちた音色やフレージングと相俟って、これらの曲で表現されている感情も肉体的なレヴェルではない、寄り高次のそれへと浄化されている」と高く評価されました。

2016年6月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2016 年 6 月 25 日 土曜日

CMCD-15141〜2 カメラータの7月新譜(6月25日発売)は『2人の聖フランチェスコ~リスト:ピアノ作品集/コスタンティーノ・カテーナ』(CMCD-15141〜2)です。
 ボリス・ベクテレフやアルド・チッコリーニらの薫陶を受けたイタリアの俊英、コスタンティーノ・カテーナのピアノによる、リスト室内楽レコーディング・プロジェクトのピアノ作品集第2弾の登場です。
 今回は、アルバム・タイトルの通り「2人の聖フランチェスコ」と関連の深い、リストのカトリック信仰との強い絆が見いだせる作品を中心に収録。豊かな響きに定評のあるイタリア・ウンブリア州ウンベルティーデの聖クローチェ美術館に、ピアノの銘器ファツィオーリF278を持ち込み、カテーナが多様な色彩感や開放的な響きを駆使した演奏を繰り広げています。

2016年4月新譜のご案内[HQMストア高音質配信]

2016 年 4 月 25 日 月曜日

HQMD-10059HQMD-10061 いまやオーディオ・マニアだけではなく、一般の音楽ファンにも浸透しつつあるハイレゾ音源。そのハイレゾ音源を好評配信中のHQMストアで、4月25日から2タイトルの配信が始まりました。

 1タイトル目はつねに高い評価を得ている高橋アキのシューベルトのピアノ・ソナタCDシリーズの第5弾。シューベルトが従来のソナタの伝統を乗り越え、独自のスタイルを見出した2つのイ短調ソナタを収録。同内容のCDと同時の配信開始です。
 2タイトル目はイタリア人実力派ピアニスト、コスタンティーノ・カテーナサヴィニオ弦楽四重奏団による第2弾。録音場所となったイタリア・サレルノの聖ジョルジョ教会の豊かな響きを捉えたハイレゾ・サウンドをお楽しみいただけます。

★シューベルト・シリーズ第5弾 作曲家の重要な転機を示す2つのイ短調ソナタ
『シューベルト:ピアノ・ソナタ D.784 & D.845/高橋アキ』
フォーマット:24bit/192kHz FLACファイル形式/48kHz ALACファイル形式(※クラウド対応)/DRMフリー
(HQMD-10061/2016年4月25日配信開始)

★広大なスケール、各楽器の親密な音楽的対話
『シューマン:ピアノ五重奏曲&ピアノ四重奏曲/コスタンティーノ・カテーナ、サヴィニオ弦楽四重奏団』
フォーマット:24bit/192kHz FLACファイル形式/48kHz ALACファイル形式(※クラウド対応)/DRMフリー
(HQMD-10059/2016年4月25日配信開始)

■その他、配信中のタイトルは「HQMストア」でご案内しています。

2015年6月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2015 年 6 月 25 日 木曜日

 カメラータの7月新譜(6月25日発売)はCMCD-28320『シューマン:ピアノ五重奏曲&ピアノ四重奏曲/コスタンティーノ・カテーナ、サヴィニオ弦楽四重奏団』(CMCD-28320)です。
 「明晰かつ細部に至るまで血の通った表現を可能とする最適のテンポが設定され、そこにシューマンならではの音楽の揺れが重なり合う。アルプスの向こう側からイタリアへの想いを馳せたシューマンの憧れは、アルプスのこちら側の演奏家によって育まれ、大輪の花を咲かせた」[小宮正安/曲目解説より]
 イタリア人実力派ピアニスト、コスタンティーノ・カテーナが前作『若き日のリヒャルト・シュトラウスとピアノ』(CMCD-28309)でも共演したサヴィニオ弦楽四重奏団と共に奏でるシューマン作品。本作の録音会場であり美しいバロック様式の教会として知られる、イタリア・サレルノ聖ジョルジョ教会のカラー日本語版リーフレットも同梱(初回限定)しました。

2014年7月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2014 年 7 月 25 日 金曜日

 カメラータの8月新譜(7月25日発売)は4タイトルです。

 1タイトル目はCMCD-99082『ブラームス:フルート・ソナタ 作品120(原曲:クラリネット・ソナタ 作品120)/カール=ハインツ・シュッツ、赤堀絵里子』(CMCD-99082)です。
 先月発売された『プロコフィエフ:フルート・ソナタ 作品94』(CMCD-99081)も好評の、ウィーン・フィル首席フルート奏者として躍進を続けるカール=ハインツ・シュッツが、自身の編曲によりブラームスの名作クラリネット・ソナタに挑んだ意欲作。サン=サーンス、そしてフルートの名手として名を馳せたゴベールの小品とともに、フルートの美しい音色に彩られたアルバムです。ピアノは前作と同じく赤堀絵里子が参加しています。



 2タイトル目はCMCD-28308『古典派オーボエ協奏曲集/インデアミューレ、トゥルコヴィッチ、エストニア国立交響楽団』(CMCD-28308)です。
 これまでロマン派の名曲・秘曲を採り上げてきたトーマス・インデアミューレ(オーボエ)×ミラン・トゥルコヴィッチ(指揮)×エストニア国立交響楽団によるオーボエ協奏曲集の第3弾となるアルバムの登場です。今回は18世紀後半から19世紀初頭に作曲されたオーボエ協奏曲3曲を収録しました。
 卓越した演奏技術を誇る世界的オーボエ奏者インデアミューレと、トゥルコヴィッチ率いるエストニア響が贈る極上のコンチェルトをお楽しみください。


 3タイトル目はCMCD-28309『若き日のリヒャルト・シュトラウスとピアノ/コスタンティーノ・カテーナ、サヴィニオ弦楽四重奏団』(CMCD-28309)です。
 今年で生誕150年を迎えるリヒャルト・シュトラウス(1864〜1949)。歌曲、交響詩、オペラの作曲家として名高いR.シュトラウスですが、彼が若き日に多く作曲したのは室内楽曲や器楽曲でした。
 本アルバムでは、R.シュトラウスが11歳の頃に作曲したと伝えられる四重奏曲から29歳の作品までを、イタリアの実力派ピアニスト、コスタンティーノ・カテーナが華麗に演奏。ゲストのサヴィニオ弦楽四重奏団との息の合ったコンビネーションで、R.シュトラウスのもうひとつの世界へと誘います。


 4タイトル目はCMCD-28307『ソロ・フルートの芸術/酒井秀明』(CMCD-28307)です。
 酒井秀明はデトモルト北西ドイツ音楽大学に入学しパウル・マイゼン教授に師事、ミュンヘンとジュネーヴの2大コンクールに上位入賞を果たし、フィルハーモニア・フンガリカ管弦楽団首席奏者などを歴任。1995年に帰国しソリスト、教育者として日本のフルート界で幅広く活躍中フルーティストです。
 本アルバムではクーラウ、ドビュッシー、オネゲル、カーク=エラートなど、無伴奏フル−ト曲の名作を多数セレクト。力強い音色洗練された明晰な表現、エレガンスに溢れたフレージングを駆使した演奏でリスナーを魅了します。

『リスト:ピアノ三重奏曲集/C.カテーナ 他』が日本経済新聞で紹介されました

2014 年 3 月 10 日 月曜日

CMCD-28299 3月7日発刊の日本経済新聞夕刊で、2月25日発売の『リスト:ピアノ三重奏曲集/C.カテーナ、P.フランチェスキーニ、C.カサディ』(CMCD-28299)が紹介されました。

 「ピアノ曲集「巡礼の年」の中の傑作「オーベルマンの谷」の三重奏版「悲哀」が良い。伸びやかな弦の響きが、この曲の叙情性を引き立たせる。交響詩「オルフェウス」の三重奏版は友人サン=サーンスの編曲。ピアノにのせて弦の2人が、憧れに満ちた美しい旋律を静かに奏でる」と紹介いただいています。

 アルバムには録音が極めて少ないリストのピアノ三重奏曲に加え、チェロとピアノの演奏による小品を数々収録。リストの室内作品に光をあてるアルバムです。是非、お楽しみください。

2014年2月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2014 年 2 月 25 日 火曜日

 カメラータの3月新譜(2月25日発売)は2タイトルです。

 1タイトル目はCMCD-28300『リヒャルト・レスラー:チェロ・ソナタ 他/アレクサンダー・レスラー、カリーン・アダム、オトマール・ミュラー』(CMCD-28300)です。これまでにアルフレッド・グリュンフェルト、パウル・ユオン、そしてリヒャルト・レスラーと、知られざる作曲家に光をあててきた《最深!! だれも知らない? クラシック》シリーズの第3弾です。
 さまざまな作曲技法が生まれた20世紀初期にあって、ブラームスに象徴されるロマン派の影響を色濃く受けながらも、新たな和声感覚、そしてバロック的な対位法と結びつけることで発展を模索し、自身の世界を表現することを試みた知られざる作曲家、リヒャルト・レスラー。時代に翻弄され、忘れ去られた存在となった作曲家の名品を、レスラーの実の孫であるアレクサンダー・レスラー(ピアノ)、カリーン・アダム(ヴァイオリン)、オトマール・ミュラー(チェロ)のトリオが共感をこめて演奏しています。

 2タイトル目はCMCD-28299『リスト:ピアノ三重奏曲集/C.カテーナ、P.フランチェスキーニ、C.カサディ』(CMCD-28299)です。
 本アルバムは、録音が極めて少ないリストのピアノ三重奏曲3曲に加え、チェロとピアノの演奏による珠玉の小品の数々を収録。『悲哀』、『ハンガリー狂詩曲 第9番〈ペシュトの謝肉祭〉』はリスト自身による編曲。交響詩『オルフェウス』は親交のあったサン=サーンスの手によるもの。コスタンティーノ・カテーナ(ピアノ)が奏でる“ファツィオーリ F278”の美しい響きを、パオロ・フランチェスキーニ(ヴァイオリン)、クラウディオ・カサディ(チェロ)が好サポート。リストゆかりの地イタリアを中心に活躍する実力者たちによる、知られざるリストの室内楽の名品をお楽しみください。

『ショパン&シューマン:ピアノ協奏曲集』が読売新聞、日本経済新聞にて紹介されました

2013 年 12 月 25 日 水曜日

 『ショパン&シューマン:ピアノ協奏曲集~6人のオルガン奏者による伴奏版/クラウディオ・ブリツィ、岡田博美、コスタンティーノ・カテーナ他』が、12月19日発刊の読売新聞夕刊と12月20日発刊の日本経済新聞夕刊にて紹介されました。

 「珍盤、奇盤というべきか。企画の中心になっているのは希代のアイデアマン、クラウディオ・ブリツィ。意外なほどに聴きごたえがある」(読売新聞)
 「ロマン派2人の多彩な旋律をオルガンでといぶかったが、聴くと説得力十分。オルガン、指揮、編曲をこなしたブリツィの快作」(日本経済新聞)

 と、高評価をいただきました。イタリアのトラーパニにある3つの演奏台を持つオルガンを6人のオルガン奏者が演奏し、岡田博美、コスタンティーノ・カテーナの両名ピアニストと共演した『ショパン&シューマン:ピアノ協奏曲集』を是非お楽しみください!

2013年11月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2013 年 11 月 25 日 月曜日

カメラータの12月新譜(11月25日発売)は4タイトルです。

CMCD-28293 1タイトル目は『ショパン&シューマン:ピアノ協奏曲集~6人のオルガン奏者による伴奏版/クラウディオ・ブリツィ、岡田博美、コスタンティーノ・カテーナ 他』(CMCD-28293)です。
 イタリアのトラーパニにあるサン・ピエトロ教会には、3台のマニュアル(演奏台)を有するたいへん珍しいオルガンがあります。本タイトルでは1台の演奏台にそれぞれ2人の奏者が配され、奇才クラウディオ・ブリツィを中心とした計6名のオルガニストが同時に演奏し、オーケストラ・パートを奏でます。ソリストは日本を代表する名手、岡田博美とイタリアを中心に活躍するコスタンティーノ・カテーナ。オルガンと同じ年につくられた1847年製エラールの優雅な音色を存分に聴かせます。
 世界初録音、世にふたつとない必聴盤です。

CMCD-28292 2タイトル目は『プーランク:ピアノのための作品集 III/碇山典子』(CMCD-28292)です。
 今年2013年はプーランク没後50年の記念年。その最後を飾るにふさわしい碇山典子によるプーランクのピアノ・ソロ作品集 第3弾がリリースされました。完結盤となる本作でも、前作と同様に難曲の数々を、フランスで学んだ碇山ならではのエスプリ溢れる演奏で聴き手を魅了します。プーランクの作品の魅力を再認識できる必聴のアルバムに仕上がりました。

CMCD-15135〜6 3タイトル目は『J.S.バッハ:ライプツィヒ・コラール集 BWV651−668a/松居直美』(CMCD-15135〜6)です。
 バッハのオルガン作品に取り組むうえで欠くことのできない重要な作品『ライプツィヒ・コラール』。2年前に『ライプツィヒ時代のバッハ』で後期のオルガン作品集をリリースした松居直美が、遂に「ライプツィヒ・コラール」に取り組みました。収録を行なった北ドイツの古都ゴスラーの聖ゲオルク参事会教会にあるオルガンは、バッハとほぼ同年代であるクリストフ・トロイトマンが1737年に設置した、42のストップ、3つの手鍵盤とペダルを持つ大がかりなもので、バッハがこの時期ライプツィヒを中心に活動をしていたこともあり、本作を収録するのにふたつとない楽器であるといえます。
 荘厳に響きわたるオルガンの音をあますところなく捉えた録音にもご注目ください。

CMCD-28290 4タイトル目は『いずみシンフォニエッタ大阪 プレイズ 西村 朗/沈黙の声【西村 朗 作品集 17】』(CMCD-28290)です。
 最初に収録されている〈耿〉は、私の処女作で16歳時(1970年)のもの。それに続く〈沈黙の声〉は2013年の最近作なので、両曲の作曲には43年の時間的な隔たりがある。その間には大きな変化があったように思っていたが、近親性は明らかなようにも感じられる。〈小交響曲〉は、自分の作品群の中では特異なものと言える。全体がベートーヴェンの8番までの交響曲の全楽章からの引用とその変形で成っている。一種のディヴェルティメント。偉大な交響曲群をかように圧縮変造し恐縮のいたりだが、ベートーヴェンの深く大きな懐で遊ばせてもらうような、贅沢で楽しい体験となった。……[西村朗/ブックレットより]
 2013年2月と2007年12月、いずみシンフォニエッタ大阪の本拠地で行われたコンサートをライヴ収録した西村朗の最新作。待望の登場です。