レコーディング・ニュース(2013年2月/ウィーン)

ベートーヴェンの「スプリング」ソナタの再録音に挑戦

2013年2月14日/スタジオ・バウムガルテン(ウィーン)

ベートーヴェン:スプリング・ソナタ

 20年近く昔に録ったベートーヴェンの2大名曲ヴァイオリンソナタ「クロイツェル/スプリング」のカップリングは、長く類盤の比較でも、心ある評論家の方から誠実で正統的なアプローチと心の通った暖かい演奏として高く評価されてきましたが、2011年12月に「クロイツェル・ソナタ」をハイビット/ハイサンプリングで再録したのを機に、「スプリング・ソナタ」とのカップリングを「ハイレゾオーディオ・ブルーレイディスク」でリリースすべく、急遽再録音することに決め、今回もクロイツェル・ソナタに合わせてピアノはスタインウェイを使用。
 前の録音では、二人の作品への新鮮なアプローチが魅力だったが、それから何回もこの曲をステージの上でひいてきた二人。良く考え、作品をいつくしみ、よく歌うウィーン風のベートーヴェンは聴く人に慰めを与えてくれる ― そんな演奏にできあがったと思っている。

 録音も高島エンジニアが、今までで一番いいデュオの録音にしたい、と張りきって音を作り、クロイツェル・ソナタとは曲も音も対照的になるよう心掛けてくれて成功したと思っている。
 ブルーレイディスクでの発売がオーディオファイルの方々に、広く受け入れてもらえるものと確信している。
 録音は2月14日。新装になったスタジオ・バウムガルテン。

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