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2014年5月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2014 年 5 月 25 日 日曜日

 カメラータの6月新譜(5月25日発売)は2タイトルです。

 1タイトル目はCMBK-30003『神楽歌と伊福部 昭〜いまヴェールをぬぐ伊福部昭の音楽/藍川由美』(CMBK-30003)です。
 「あなたの声はソプラノじゃない、低い声に本領がある」──ソプラノとして東京藝術大学大学院に在籍していた藍川由美にそう語ったのは、アイヌ語の師であり、音楽の師と仰ぐ作曲家、伊福部昭でした。最初は伊福部の言葉が理解できなかった藍川でしたが、この言葉が古代歌謡へと足を踏み入れるきっかけとなったそうです。
 アイヌ民族ではない伊福部にとっての日本、自らの氏・素性を表現できる音楽とは何か。琴歌譜、神楽歌、そして伊福部が音楽を手がけた映画『日本誕生』『モスラ対ゴジラ』からの作品を収録し、生誕100年をむかえた伊福部昭のルーツに迫る入魂のアルバムが完成しました。
 藍川自身による詳細な解説、歌詞を掲載した60ページ超の冊子とCDをデジパック仕様でまとめた豪華版です。

 2タイトル目はCMCD-28304『スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第3、4、5番&スクリャビニアーナ~フルートとピアノのための/ボリス・ベクテレフ、マリオ・アンチロッティ』(CMCD-28304)です。
 スクリャービンのピアノ作品演奏をライフワークとするボリス・ベクテレフによるピアノ・ソナタ録音のシリーズがついに完結しました。最後を飾る第3、4、5番に加え、ベクテレフみずからの編曲によるフルートの小品集「スクリャビニアーナ」他を収録。共演のマリオ・アンチロッティ(フルート)との息の合ったデュオも必聴です。
 好評を博した前作『スクリャービン:練習曲全集』(CMCD-28281)に続き、イタリアの銘器ファツィオーリを使用し録音。同アルバムで「第20回日本プロ音楽録音賞/2chパッケージメディア クラシック」部門優秀賞を受賞したエンジニアによる高音質録音にも注目。ベクテレフ入魂の演奏をお楽しみください。

2012年11月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2012 年 11 月 25 日 日曜日

カメラータの12月新譜(11月25日発売)2タイトルをご紹介いたします。

CMBK-30002 1枚目は『世界最古の「うた」をもとめて〜『古事記』編纂千三百年に甦る古代のうた『琴歌譜』/藍川由美』(CMBK-30002)です。大正13年、今から千年以上前の『琴歌譜(きんかふ)』写本が陽明文庫で発見されました。冒頭の「茲都歌」とその「歌返」に琴の手が記され、歌いながら弾くことが難しい節とされています。
本アルバムでは、この「茲都歌」と「歌返」を写本に示された平安時代の六絃の和琴と歌で演奏すると同時に、歴史の移ろいを音楽スタイルの違いで感じられるよう、古墳時代の倭琴をイメージした五絃の琴を製作して藍川由美が弾き歌いしています。宮中の御神楽(みかぐら)歌として伝承されている海人(あま)族の「うた」ともども、“古代パワー”溢れる『琴歌譜』を御堪能ください。

CMCD-28272 2枚目は『ブルーゼット/崎元 讓&美野春樹トリオ』(CMCD-28272)です。これまでカメラータから多数のアルバムをリリースし、ハーモニカ演奏のさらなる可能性や表現力の深さといったものを追求し続けてきた崎元讓(ハーモニカ)の最新アルバムです。ピアニストおよび作曲・編曲家として崎元と共演してきた美野春樹が書き下ろした「色褪せた5枚の写真」や、ピアソラの「忘却」「リベルタンゴ」、そしてタイトル曲でもあるトゥーツ・シールマンスの名曲「ブルーゼット」等を収録しました。アルバムの最後に収録された3曲では加瀬達(ベース)とミルトン冨田(ドラム)も参加、ジャジーなサウンドを聴かせます。安らかさ、おだやかさ、懐かしさが備わった崎元ならではのハーモニカの世界をお楽しみください。