「ツェムリンスキー&モール:チェロ・ソナタ/タマーシュ・ヴァルガ、クリストファー・ヒンターフーバー」のリリースによせて、ウィーン・フィル首席チェロ奏者のタマーシュ・ヴァルガよりメッセージが届きました。
今年はハンガリーの作曲家、エマヌエル・モール生誕150周年のため、多くの音楽家がモールに注目しています。
私は、昔から彼の名前を知ってはいたものの、演奏したことはなく、今回初めての挑戦となりました。モールとパブロ・カザルスの交流について読んだとき、私はモールの曲はきっと聴き手の心に語りかける音楽なのであろうと思いました。そうでなければ、カザルスはモールをあれほどサポートしなかったでしょう。そして、当CDに収録したアリアやチェロ・ソナタの第ニ楽章を聴いた時、そのことを確信しました。一方で、ソナタにおけるテンポの速い楽章はエネルギーと情熱に溢れていて、チェリストなら演奏することに喜びを感じずにはいられません。
ツェムリンスキーのソナタは共演者、クリストファー・ヒンターフーバーの選曲です。ユニークな雰囲気を持つ美しい楽曲で、チェロ・ソナタとしては珍しく、とても穏やかな終わり方をします。彼との共演は私にとって常に喜びです。演奏に対する姿勢はとても直感的であり、室内楽ではパートナーに対し常に自由な演奏の可能性を与えてくれます。
プロデューサーの井阪さんは、レコーディングにおけるすばらしいパートナーであり、彼とはこの15年間レコーディングを共にしてきました。セッション中のアドバイスは常に大きな助けとなっています。また、彼の演奏家への信頼は、私たちにエネルギーとインスピレーションを与えてくれます。
私にとって大きな喜びに満ち溢れたこのCDを、みなさまにお楽しみいただければ光栄です。
タマーシュ・ヴァルガ
ヴァルガ氏のメッセージにもあるように、モールはカザルスと親交が深く、カザルスのためにチェロ協奏曲2曲、2台のチェロのための協奏曲、三重協奏曲、チェロ四重奏曲を作曲しました。
当CDには、モールのアリア作品40とチェロ・ソナタ第1番、またツェムリンスキーのチェロ・ソナタ イ短調が収録されています。ジャケットはモールの肖像画(右)とアルノルト・シェーンベルクが描いたツェムリンスキーの肖像画(左)です。
また、YouTubeにて、モールのチェロ・ソナタ第1番 ハ短調 作品22より、第二楽章の一部が試聴いただけます。こちらも併せてご覧ください。
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