‘アーティスト・作曲家’ カテゴリーのアーカイブ

第2回「一柳 慧 コンテンポラリー賞」、2016年10月に応募受付

2016 年 10 月 4 日 火曜日

IchiyanagiPrize-2016.jpg作曲家・ピアニストの一柳慧 (いちやなぎ・とし) が、2015年に創設した音楽賞「一柳 慧 コンテンポラリー賞」は、今年も応募受付を開始いたしました。受付期間は、10月31日午後5時まで(事務局必着)となります。

一柳 慧 コンテンポラリー賞(Toshi Ichiyanagi Contemporary Prize)は、芸術音楽を基軸に、優れた活動を行っている音楽家(作曲家、パフォーマー、指揮者、評論家など)を対象に選び、芸術音楽の充実と活性化、また音楽を通した豊かな社会の創造を目的としております。

作曲、パフォーマンス・指揮、執筆の各ジャンルの作品を対象に応募を受け付け、一柳慧がその審査を行い、受賞者(原則として1名)を決定いたします。

この賞に年齢制限はなく、外国人も日本在住の方は応募できます。

受賞者には、賞状と賞金100万円(複数者受賞の場合、賞金は分割)が授与されます。

受賞者は2017年1月初旬に決定、後日、授賞式と交流会を行います。

応募作品の受付、問合せは、「一柳 慧 コンテンポラリー賞」事務局(カメラータ・トウキョウ内、電話:03-5790-5560/FAX:03-5790-5562/E-mail:concert@camerata.co.jp)まで。

応募の詳細は、第2回応募要項&応募用紙をご参照ください。

作曲家・西村朗、5月31日ニコニコ生放送「THE JASRAC SHOW!」に登場

2016 年 5 月 30 日 月曜日

カメラータよりリリース中の作品集CDシリーズで高い評価を受け、最近作『ブルーノ・カニーノ プレイズ 西村朗』でも『レコード芸術』特選、文化庁芸術祭レコード部門優秀賞を受賞した作曲家、西村朗。作曲活動はもちろん、草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルの音楽監督、NHK-FM「現代の音楽」の解説などでもお馴染みの彼が、「ニコニコ生放送」のライヴ配信番組「THE JASRAC SHOW!」にゲスト出演します。

この番組は、JASRAC(日本音楽著作権協会)会員の作詞家、作曲家によるトークをJASRAC本部ビル横の特設スタジオから生放送するものです。

5月31日(午後6時放送開始)のゲストコーナー(70分)で、西村氏は音楽との出会いからこれまでの歩みなどを語り、さらに実際に弊社のCD音源を流しながら、自身の作曲技法や語法などについても解説されるそうで、とても興味深い内容になりそうです。

番組のご視聴につきましては、インターネットで以下のURLにアクセスし、詳細をご覧ください。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv260819007

TBSテレビ『Nスタ』でシュッツのCDが紹介されました

2016 年 3 月 15 日 火曜日

本日3月15日(火)夕方、TBSテレビ系で放送されました『Nスタ』内の「Nトク」コーナーにて、弊社から発売中のアルバムCMCD-28313『モーツァルト:フルート四重奏曲集/カール=ハインツ・シュッツ』(CMCD-28313)が紹介されました。

同番組では世界的にも有名なムラマツフルートを製作する村松フルート製作所を訪問、創業以来一貫してハンドメイドにこだわるフルートの製作過程とその職人の皆さんを取材。そこで生まれたフルートを愛用する世界的名手のひとりとして、ウィーン・フィル首席奏者のカール=ハインツ・シュッツが、弊社から発売中の「モーツァルト:フルート四重奏曲 第1番 ニ長調 K.285」の音源とともに紹介されました。

同音源を収録したアルバムは通常のCDのほかに、ハイレゾのブルーレイディスクおよびHQMストアでのハイレゾ配信で好評発売中です。

新世代のウィーン・フィル首席奏者が名器で奏でるフルート四重奏を、弊社ならではの高音質録音でお楽しみください。

【CD】『モーツァルト:フルート四重奏曲集/シュッツ』
【ブルーレイ】『モーツァルト:フルート四重奏曲集/シュッツ』[24bit/192kHz/96kHz]
【ハイレゾ配信】『モーツァルト:フルート四重奏曲集/シュッツ』[24bit/FLAC 192kHz/ALAC 48kHz]

「一柳 慧 コンテンポラリー賞」第1回受賞者決定のお知らせ

2016 年 1 月 14 日 木曜日

作曲家・ピアニストの一柳 慧(いちやなぎ とし)により2015年に創設された「一柳 慧 コンテンポラリー賞」(事務局:株式会社カメラータ・トウキョウ内)の第1回受賞者が、以下の2名に決定いたしました。

大井浩明(おおい ひろあき/ピアノ)

工藤あかね(くどう あかね/ソプラノ) [敬称略・50音順]

第1回受賞者の大井浩明、工藤あかねと審査員の一柳慧

選考にあたっては、応募期間の2015年11月中に受理した60件(56名)の応募作品について、一柳慧が厳正に審査を行い、パフォーマンス部門に応募された上記2名を選びました。 応募作品の内訳は、作曲:35件、パフォーマンス:19件、執筆:6件でした。

 

【一柳慧による選評】

○大井浩明

大井氏の精力的なピアノの演奏活動は、その多様性ゆえに現代作品に焦点をあてたものと捉えられがちである。しかし、彼ほど徹底して1人1人の作曲家の作品を掘り下げて演奏しているピアニストは、稀有な存在と言ってよいだろう。大井の、現代音楽のあらゆる面――例えばグラフィック・スコアで書かれた作品の演奏から、ピアノの内部奏法を含むものや、身体的アクションを伴うもの、そしてきわめて高度な演奏技術と音楽性を要求されるケージやクセナキスやブソッティなどの先端的なもの、すべてを網羅している演奏は特筆に値する。また、2015年から16年初頭にかけてだけでも、ピアノ版によるマーラーの交響曲やシェーンベルクのオーケストラ曲、その他、フランコ・ドナトーニやマウリツィオ・カーゲル、さらに日本の甲斐説宗や篠原眞らの作品までを、ほとんど毎月ごとに、堅実な演奏でリサイタルやコンサートで披露している。さらに大井の場合、忘れてはならないのは、古典楽器や音楽にも精通しており、現代のピアノの演奏とつながったチェンバロやフォルテピアノでバッハやベートーヴェンの演奏も行っていることがある。それら奥深い幅広いレパートリーの背景を司っている大井の演奏哲学も、今回の受賞の対象として欠かせない要素になっていることを併記しておきたい。

 

○工藤あかね

弾けない時は、歌えばいい

歌えない時は、踊ればいい

踊れない時は、書けばいい

という言葉に象徴される工藤の声楽、コンテンポラリー・ダンス、ギター演奏、音楽学など、多岐にわたるクリエイティヴな活動は注目の的である。2015年のトーキョーワンダーサイトのエクスペリメンタル・フェスティバルで最優秀作品となった「Secret Room Vol. 2―布と箱」の公演におけるすべてのプロフェッションを活用したジョン・ケージ、湯浅譲二、松平頼曉らの作品の独自なパフォーマンスの成果、2013年に結成以来、継続している藤田朗子とのデュオ「タマユラ」におけるシェーンベルクの「架空庭園の書」、サティ-ケージの「ソクラテス」、シュールホフやウルマン歌曲の蘇演活動、2015年のサントリー芸術財団サマーフェスティバルでのシュトックハウゼンの超絶技巧を駆使した「シュティムング」の音楽性豊かな、新しい現代音楽の領域を開拓したパフォーマンスなどが受賞の対象になった。そこに見られる音楽と向き合う姿勢は、これからの音楽にとって不可欠になるであろう作品の創造と通底するようなクリエイティヴィティが横溢する芸術行為であると言えるだろう。

 

【受賞者プロフィール】

大井浩明(ピアノ)

大井浩明京都市出身。独学でピアノを始めたのち、スイス連邦政府給費留学生ならびに文化庁派遣芸術家在外研修員としてベルン芸術大学(スイス)に留学、ブルーノ・カニーノにピアノと室内楽を師事。同大学大学院ピアノ科ソリストディプロマ課程修了。朝日現代音楽賞(1993)、アリオン賞(1994)、青山音楽賞(1995)、村松賞(1996)、出光音楽賞(2001)、文化庁芸術祭賞(2006)、日本文化藝術賞(2007)等を受賞。これまでにNHK響、新日本フィル、東京都響、東京シティ・フィル、仙台フィル、京都市響等のほか、ヨーロッパではバイエルン放送響、ルクセンブルク・フィル、シュトゥットガルト室内管、ベルン響、アンサンブル・アンテルコンタンポラン(パリ)、ASKOアンサンブル(アムステルダム)、ドイツ・カンマーオーケストラ(ベルリン)等と共演。
公式ブログ:http://ooipiano.exblog.jp/

*なお、第1回受賞者の大井浩明氏は、2月21日(日)18時より一柳慧ピアノ作品個展を予定しています。 http://ooipiano.exblog.jp/25169504/

 

工藤あかね(ソプラノ)

工藤あかね

(c) Jun’ichi Ishizuka

東京藝術大学卒業。日墺文化協会「フレッシュ・コンサート」最優秀賞、アテネ・オリンピック記念「国際ミトロプーロス声楽コンクール2003」日本代表。近年は身体表現を伴う先鋭的な作品に興味を持ち、シュトックハウゼン講習会で学ぶ。2011年のリサイタル「Secret Room」では、シュトックハウゼン「ティアクライス(十二宮)」にみずから振り付けをほどこし、同作に「踊るソプラノ版」という新たな解釈を拓いた。2015年サントリー芸術財団「サマーフェスティバル」、トーキョーワンダーサイト主催「トーキョー・エクスペリメンタル・フェスティバルVol. 10」に出演。ピアノの藤田朗子とデュオ「タマユラ」を結成し、これまでにサティ「3章からなる交響的ドラマ《ソクラテス》」、ヴィエルヌ「憂鬱と絶望」、シュールホフやウルマン歌曲の蘇演、シェーンベルク「架空庭園の書」などを手がけている。

 

 

【一柳 慧 コンテンポラリー賞について】

一柳 慧 コンテンポラリー賞(Toshi Ichiyanagi Contemporary Prize)は、芸術音楽の充実と活性化、また音楽を通した豊かな社会の創造を目的とし、芸術音楽を基軸に優れた活動を行っている音楽家(作曲家、パフォーマー、指揮者、評論家など)を対象に、各ジャンルの作品の応募を受け付け、一柳慧がその審査を行い、受賞者を決定いたします。この賞に年齢制限はなく、外国人も日本在住の方は応募できます。受賞者には、表彰状と賞金100万円(複数者受賞の場合、賞金は分割)が授与されます。

 

なお、第2回「一柳慧コンテンポラリー賞」の応募期間は、2016年10月とし、2017年1月に受賞者を決定、後日、記者発表、贈賞式と懇親会を行います。条件は、すべて第1回同様となります。

 

【一柳 慧 プロフィール】

一柳 慧(いちやなぎ とし)

1933年2月4日、神戸生まれ。作曲家、ピアニスト。10代で2度毎日音楽コンクール(現日本音楽コンクール)作曲部門第1位受賞。19歳で渡米、ニューヨークでジョン・ケージらと実験的音楽活動を展開し1961年に帰国。偶然性の導入や図形楽譜を用いた作品で、様々な分野に強い影響を与える。これまでに尾高賞を4回、フランス文化勲章、毎日芸術賞、京都音楽大賞、サントリー音楽賞、紫綬褒章、旭日小綬章など受賞多数。作品は文化庁委嘱オペラ「モモ」(1995)や、新国立劇場委嘱オペラ「光」(2003)、神奈川県文化財団委嘱オペラ「愛の白夜」(2006)の他、9曲の交響曲、9曲の協奏曲、室内楽作品、電子コンピューター音楽、他に「往還楽」「雲の岸、風の根」「邂逅」などの雅楽、声明を中心とした大型の伝統音楽など多岐に渡っており、音楽の空間性を追求した独自の作風による作品を発表し続けている。作品は国内のオーケストラはもとより、フランス・ナショナル、イギリス・BBC、スイス・トーンハレ、ノルウェー・オスロ・フィルなどにより世界各国で演奏されている。現在、公益財団法人神奈川芸術文化財団芸術総監督。また、正倉院や古代中国ペルシャの復元楽器を中心にとしたアンサンブル「千年の響き」の芸術監督。2008年文化功労者。

 

「一柳 慧 コンテンポラリー賞」創設、11月に応募受付

2015 年 9 月 14 日 月曜日

IchiyanagiPrize.jpg 作曲家・ピアニストの一柳慧(いちやなぎ・とし)は、2015年9月、新たな音楽賞「一柳 慧 コンテンポラリー賞」を創設いたしました。

一柳 慧 コンテンポラリー賞(Toshi Ichiyanagi Contemporary Prize)は、芸術音楽を基軸に、優れた活動を行っている音楽家(作曲家、パフォーマー、指揮者、評論家など)を対象に選び、芸術音楽の充実と活性化、また音楽を通した豊かな社会の創造を目的としております。
上記のように、作曲、パフォーマンス・指揮、執筆の各ジャンルの作品を対象に応募を受け付け、一柳慧がその審査を行い、受賞者(原則として1名)を決定いたします。

この賞に年齢制限はなく、外国人も日本在住の方は応募できます。

受賞者には、賞状と賞金100万円(複数者受賞の場合、賞金は分割)が授与されます。

第1回の「一柳 慧 コンテンポラリー賞」は、2015年11月を応募期間とし、2016年1月初旬に受賞者を決定、後日、授賞式と交流会を行います。

応募作品の受付、問合せは、「一柳 慧 コンテンポラリー賞」事務局(カメラータ・トウキョウ内、電話:03-5790-5560/FAX:03-5790-5562/E-mail:concert@camerata.co.jp)まで。

応募の詳細は、第1回応募要項&応募用紙をご参照ください。

【訃報】チェリスト フリッツ・ドレシャル氏

2015 年 8 月 24 日 月曜日

Fritz Dolezal 2015年8月20日、世界的チェリストのフリッツ・ドレシャル氏が永眠されました。享年68歳でした。
 ドレシャル氏は1970年代前半よりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン八重奏団等で演奏活動を開始し、1974年にウィーン・フィルのチェロ首席奏者に就任しました。そして1985年からウィーン弦楽四重奏団のメンバーとしても演奏活動を開始し、カメラータ・トウキョウから多数の名録音をリリースしました。昨年(2014年)の11月には、弊社招聘によるウィーン弦楽四重奏団の創設50周年記念公演のために来日、各地で絶賛を受けました。
 聴衆から演奏家まで多くの人たちに愛された温厚な人柄、そしてその人柄がそのまま音になったようなドレシャル氏の名演奏は、いつまでも皆様の心の中に生き続けることでしょう。弊社スタッフ一同、ここに慎んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます。

ピアニスト 高橋アキが弊社のマネジメント・アーティストに加わりました

2015 年 3 月 23 日 月曜日

CMCD-28317 ピアニスト 高橋アキが、弊社のマネジメント・アーティストに加わりました。
 弊社では、2002年の『ヴィシュヌの化身』 から2003年の『フォー・ウォールズ…高橋アキ プレイズ ジョン・ケージ』『高橋アキ プレイズ エリック・サティ』『シューベルト:ピアノ・ソナタ D.894「幻想」& D.575』そして、『曼珠沙華~平山美智子 山田耕筰を歌う』まで、12タイトルの録音を重ねてきました。
 現代の重要な作曲家たちに絶大な信頼を寄せられる世界的なピアニストであり、また、近年ではシューベルトなどでも高い評価を受けています。独自の高橋アキの世界を、コンサートでもお聴き頂けるよう、レコーディング・マネジメント一丸となって、サポートしてまいります。ご期待ください。

岡田博美のビデオ・インタビュー

2014 年 12 月 10 日 水曜日

 岡田博美ピアノリサイタル2014 薮田益資さんが運営するサイト「クラシック・ニュース」で12月13日に東京文化会館小ホールでの公演を控えた岡田博美のビデオ・インタビューを収録いただきました。

 今回の公演の曲目を中心に、次回公演について、さらにはロンドンでの生活にまで話が及んでおります。是非御参照ください。

https://www.youtube.com/watch?v=zibIwKqfG1U

 12月13日(土)の公演のチケットも残り少なくなっております。事前にチケットのご予約をお願いいたします。

■岡田博美ピアノリサイタル2014〜悪魔のささやき-ショパンとスクリャービン
公演日: 2014年12月13日(土)
会 場: 東京文化会館 小ホール
開 場: 13:30
開 演: 14:00
料 金:S席¥5,000/A席¥4,000/B席¥2,000(全席指定・税込)

http://www.camerata.co.jp/concerts_events/detail.php?id=153

ピエタリ・インキネン プラハ交響楽団の首席指揮者への就任が決定!

2014 年 10 月 25 日 土曜日

日本フィルの首席客演指揮者であるピエタリ・インキネンが2015年9月にチェコの名門プラハ交響楽団の首席指揮者に就任することが決定いたしました。

■プレスリリースの概要

指揮者ピエタリ・インキネンは2015年9月にプラハ交響楽団の首席指揮者へ就任することが決まりました。今回の契約は3年間、彼はプラハで毎シーズン最低6回の定期演奏会とその他の公演の指揮を行い、2015年の英国公演、2016年の日本公演を含む海外ツアーを率いる予定です。彼の首席指揮者への就任によって、斬新なアイデアやダイナミックなプログラムを聴衆にもたらすと同時に、このオーケストラの偉大な芸術的伝統を受け継いでいくことが可能となります。また、中心となるドイツ系のレパートリーに加えて、チェコのレパートリー、さらには彼の母国であるフィンランドのレパートリーを取り上げることになっています。

就任に際してインキネンは以下のように語っています。

2015/16年シーズンよりプラハ交響楽団の首席指揮者に就任できることにとても興奮しています。深い音楽的伝統を持つ偉大な音楽家の皆さんと演奏ができること、世界でもっとも文化的に貴重で美しい都市の1つであるこのプラハの地で演奏できることをとても楽しみにしています。そして、彼らと海外ツアーを行うことによって、このチェコ伝統の文化を世界中に発信していきたいと思っています。

■プレスリリース全文(英語)

リニューアルしたピエタリ・インキネンの公式サイトにも是非お立ち寄り下さい。

次回彼は11月14日(金)、15日(土)の日本フィルの第665回東京定期演奏会22日(土)の第302回横浜定期演奏会に登壇いたします。

皆様のご来場を心よりお待ちしております♪

ラ・プティット・バンド音楽監督シギスヴァルト・クイケンによる 2014年日本ツアーについての一問一答

2014 年 5 月 23 日 金曜日

5月28日、29日によみうり大手町ホールを皮切りに「ラ・プティット・バンド」の日本ツアーがスタートいたします。音楽監督のシギスヴァルト・クイケンが今回のツアーにかける思いを語ってくれました。

(5/1に公開いたしました記事の再掲です。)

ラ・プティット・バンド音楽監督シギスヴァルト・クイケンによる2014年日本ツアーについての一問一答

質問
今回の来日について、抱負・意気込みをお聞かせください。また今回のメンバーについて、特筆すべきことがあればコメントしてください。

回答
今回の日本ツアーでは、バッハの管弦楽組曲とブランデンブルク協奏曲第5番の演奏を通して、クラシック音楽(バロック音楽はその内のごく一部ですが)とは、今日でもこれまでと同じように生きているものであり、大きな喜びで、また多くの人々にとって非常にストレスの多い困難なこの時代に多くの意味で癒しの力のようなものを提供することができるものだということを、もう一度心の底より表現したいと思います。この音楽に対して心を開けば、音楽の深い性質によって、少しの間我々の魂が原点に戻ることができ、それによって深遠な生命感と勇気を得られます。

私は量よりも質を大切にしています(勿論、常に両方とも相互に関係していますが!)。バッハの音楽を演奏することは私にとって非常に優先すべきことであります。その理由は、我々の日常の経験よりもっと永遠に近いと思われる深い天才から生まれたものであるからで、それだけの利益をもたらすと信じています。

バッハに対する私の尊敬と愛によって、彼の音楽の真髄により近づくために常に更なる挑戦に挑むのです。こうしたことに客観的な基準は無い上、すべての音楽家達はそれを試みるための独自の方法があることをよく認識しています。バッハの芸術に取り組む際にまず大事なことは言葉の大きな意味の精神世界に一般的にオープンになることであると信じています。

更に技術的な面で、私個人的な意見では、バッハが作曲した当時、彼の想像の中で「生きて」精通していた楽器や演奏技法を使うことが最も有効であると思います。そうすることで、彼の作品にはずみがつく機会がより増えることは全く疑いありません。しかし、これらの楽器は技術と、味、信念を持って取り扱う必要があることは確かです!そして、こうした楽器や演奏技法を使うことが必ずしも説得力のある美しい演奏を保証するものでもありません!その楽器を背後で操る演奏家の呼吸力とアクションの中心にいることがより必要になってくるのです!

ラ・プティット・バンドが存在してきた全期間(1972年以来!)、私は才能と、知識、味、そして経験など力を組み合わせることに協力的な演奏家達を一つにまとめることに力を注いできました。そして、生命が変化していくのと同じように、オーケストラもまた常に変化してきました。それはまるで一人の人生がさまざまな段階を経て成熟していくかのように。と同時にいつも私は若い演奏家達に我々の活動に参加してもらうよう気を配ってきました。そうすることによって新鮮で挑戦的なエネルギーを保つことができます。一例として、今回LPBの一員としてツアーに参加するトランペット奏者達を挙げたいと思います。バッハが習慣的に使っていたオリジナルな演奏技術を使う彼らは、今日最強の「本物」の核の代表であります。彼らが使う楽器には後世に追加された穴は全く無く、楽器本来の自然な倍音のみを鳴らすものです。穴が追加されたことによって技術的には容易になったものの、バロック・トランペットの本質を変えるものとなってしまったのです!

メンバーのヴァイオリン奏者は全員18世紀初頭の技術を使用します。楽器を左肩に対して、あるいは上に軽く配置しますが、あごと肩の間に固定したり挟んだりしないのです!よってあご当てや肩当てを使用することがありません。弦楽器の低音パートは、8フィートのヴィオローネ(“basse de violon”)とヴィオロンチェロ(スコアに使用を求める明示がある場合のみ!)で構成されています。このヴィオロンチェロはバッハの環境では「ダ・スパッラ」(すなわち肩かけチェロ!)であったと考えます。当時のバッハの楽器構成に敬意を払うことで、典型的な合奏の音を生み出すことができ、また明らかにこれが実に自然に彼の音楽と調和するのです。

質問
今回の演奏曲目について:管弦楽組曲全曲と、ブランデンブルク協奏曲第5番について、とくに聴衆に聴いてほしいポイントはなんですか。

回答
バッハの管弦楽組曲では、当時のフランス式、国際的ヨーロピアン・スタイルの最も美しい例を見ることができます。バッハは(彼のドイツ人同僚と同様に、)メヌエット、ガヴォット、ブレー、サラバンドなど舞踊曲作曲において、フランスの慣用的なスタイルを非常によく心得ていました。ところがそれを、絶えず存在する彼のパーソナルなタッチと言語を使って、従来のすべての形態に色付けすることによって、突破し上回ったものを作り上げたのです。伝統的なフランス序曲のテンポの速い部分(常にフガート部分)で常に示されるのは、彼の典型的な独自の偉大な芸術で、それはユニークで複雑なものです。例えば、組曲第3番の第2楽章は非常に有名な弦楽器のみのためのアリアで、19~20世紀に実に様々な形に編曲され(いわゆる「G線上のアリア」)、現代ではスーパーマーケットのバックグラウンド・ミュージックにさえなる程です!ところがオリジナル版を聞くと実に美しく新鮮です。この楽章は「フランス的」な背景の中のイタリア様式の「孤島」的存在となっています。

ブランデンブルク協奏曲第5番では、バッハの別の様式的な側面を見ることができます。協奏曲であるこの作品は現在イタリアの表現形式(フランスの次に、国際的バロック様式後半のもう一方の側面)として考えられていますが、ここでもバッハは独自のアクセントで表現しています。実際にはこれはイタリア合奏協奏曲が派生したもので、一般的に二つのヴァイオリンとヴィオロンチェロをソログループとして使う代わりに、バッハはここではチェンバロ、フルート、8フィートのヴィオローネを使っています。第一楽章の終わり前に非常に長く、印象的で、名人芸的なチェンバロのカデンツァが存在し、チェンバロが明らかに主役です。この協奏曲は形式的にフランス舞踊組曲とは正反対に位置付けられています!

質問
今回の演奏曲目について:管弦楽組曲は、1981年にCD録音し、31年後の2012年に再録音なさいました。この31年の間に、LPBの演奏はどのように変わりましたか?

回答
はい、我々は1981年にこの管弦楽組曲を録音し、ごく最近にも再び録音しています。前回からの録音の進化は明らかにLPBと私の仕事とコンセプトの進化を象徴しています。

1981年に「真の」フランス舞踊音楽である、ラモーの「イポリートとアリシー」より組曲を録音したところでした。そしてバッハの管弦楽組曲もまた(序曲~フーガを除いて)ほぼフランス式表現形式(作風)で書かれているのですが、私はこの典型的なフランスのオーケストラのサウンドに非常に魅了され、(当時持っていた若かりし情熱の中、)私はこの管弦楽組曲をイメージ通りに再現することを決意したのでした。当時自分の考えに対して非常に自信を持っていました。また非常に大勢の演奏者達(木管楽器を倍にさえし、組曲第4番ではオーボエが6人でした!)が私を非常に満足させてくれたことを覚えています。この、非常に複雑で洗練された曲を演奏することによって壮大な達成感とともに多くのことを学び、現在でもその仕上がりぶりはそれなりの説得力があると感じています。しかしながら、時間の経過とともに、バッハは実はそんなに大勢の演奏者を想定して作曲していなかったことを認識しました。木管楽器を倍にするようなことはせず、より少ない人数で演奏した方がより自然な透明性と、効果的な作品を表現できるのだと。

バッハのカンタータや他の大きな教会作品において当時の実行習慣を実感し、(2000年頃)より少ない演奏者を使用することに向けた私の進化を意識しました。今ではバッハの演奏スタイルを尊重するために、また可能な限り最も明確な方法で彼の音楽を引き出すために、(一般的には)多過ぎない演奏者を使用することの必要性を完全に確信しています。そうすることでメリットのみがあると感じています。ところで管弦楽組曲でバッハが通常よりもはるかに多い人数を使用したことは情報源に記されていません。これについては多くの憶測がこれまで存在しますが、オーケストラが大きかったという確実な証拠は示されていないのです!

私は今ではバッハの作品を、現代的な意味での、「指揮」をしないことでより大きな満足を感じています。(今ではヴァイオリンを弾きながら指揮します。)そして、聴衆の皆様がこうした私の見解を理解して下さり、楽しんでいることを実感しています!私の最近の演奏方法によってよりバッハの功績を感じることができ、それが私にとって最も重要なことでもあるのです。

バッハ、及び彼の作品と私の関係について:

私の近年の著書である原題Bleib bei uns, Bach(“Remain with us, Bach”)で、1950年代私が子ども時代に音楽とどのように日頃接していたかを、そしてどのようにして証拠としてオリジナル楽器を使用するかというアイデアが、まだ若かった頭の中で発展していったかを記述しています。この本で早くから古楽に、特にバッハに魅力を感じはじめたことについて説明しています。バッハの器楽曲や声楽曲の演奏について多くの詳細な私の個人的考え、概念の変化と、併せてより一般的な注意事項も書かれています。現在の我々の時代こそバッハを必要としていると私は信じています。何故なら彼の芸術は、人間が表現することのできる最も高く、最も深い精神的なレベルの稀にみる現れであるからです。

この本の日本語版はこの数カ月のうちに発行されますが、オーケストラ「ラ・プティット・バンド」への寄付によってのみ取得可能です。2013年1月以来フランダース政府からの補助金が実質的ゼロにまで削減され、実にラ・プティット・バンドは存続の危機にあるのです。以来、LPBへの寄付を通して、この本の国際購読アクションによってオーケストラ「ラ・プティット・バンド」が生かされ続けているのです。また、この度の我々の日本でのコンサート・ツアーを通して肯定的な反応があることを期待しています。詳細についてはラ・プティット・バンドのウェブサイトで見ることが可能です。また、コンサート会場でも発表があります。

質問
今回、最初の2公演は「よみうり大手町ホール」という新しいホールでの演奏です。東京のビジネス街の中心である大手町で、501席という、古楽オケにちょうど良いサイズのホールが、新聞社の中に新設されました。ここでの演奏について、期待するところをお聞かせください。

回答
我々は新しいよみうり大手町ホールで演奏できることをとても楽しみにしています!楽器が自由に自然な音で鳴り、建築的眺望が調和している、実にぴったりなコンサートホールで演奏できることは音楽家にとって大きな喜びです。我々は日本で既に様々な非常に素晴らしいコンサートホールを経験しています。このホールも最高なホールのひとつであると確信しています!特にバロック楽器にとって、ガット弦を使うなど、大気の状態も重要です。バロック楽器は環境(温度や湿度の安定性)にとても敏感で、演奏者は楽器がどう「感じて」いるかをすぐに感じ取ります。説明するのは難しいですが、大きな違いを生むのです!

 

●2014年5月28日(水) よみうり大手町ホール
●2014年5月29日(木) よみうり大手町ホール
お問い合せ:読売新聞文化事業部 03-3216-8500 (平日10:00-17:00)
●2014年5月31日(土) 所沢市民文化センター ミューズ
お問い合せ:ミューズチケットカウンター 04-2998-7777 (10:00 ~ 18:00)
●2014年6月1日(日) 京都 青山音楽記念館 バロックザール【完売】
お問い合わせ:青山音楽記念館 075-393-0011
●2014年6月2日(月) 大阪 ザ・シンフォニーホール
お問い合わせ:大阪アーティスト協会 050-5510-9645
●2014年6月3日(火) 名古屋電気文化会館
お問い合せ:クラシック名古屋 052-678-5310
●2014年6月6日(金) フィリアホール
ラ・プティット・バンド「オリジナル楽器で聴くバッハ」(第1回)

お問い合せ:フィリアホールチケットセンター 045-982-9999(11:00~18:00)
●2014年6月7日(土) 小金井市民交流センター 大ホール
お問い合せ:小金井市民交流センターチケットデスク 042-380-8099(10:00~19:00)