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カテーナの最新盤が『レコード芸術』準特選盤に

2022 年 9 月 21 日 水曜日

CMCD-15161〜27月31日に発売された『シューマン:謝肉祭、幻想小曲集、クライスレリアーナ、幻想曲/コスタンティーノ・カテーナ』(CMCD-15161〜2)が、『レコード芸術』誌の最新刊(2022年10月号)で【準特選盤】に選出されました。

誌面では那須田務氏から、「幻想小曲集の『夕べに』はどこか遠くから聞こえてくる非現実的な音楽のよう。(中略)『なぜ』も儚げな美しさ。このように各曲の性格をしっかり出しつつも、節度を失わない。(中略)いわば大人のシューマン」と評され、草野次郎氏からは、「常に明確なタッチと正確なアーティキュレーションとデュナーミクで曲の特徴を明らかにするが、その中に感情移入をすることで、その表情が明瞭に浮かび上がってくる。響きにも濁りがなく透明感があり、シューマンのピアノ音楽の特徴がストレートに伝わってくる(謝肉祭)」と評されました。

ザビエル・ラックの最新盤が『レコード芸術』準特選盤に

2021 年 4 月 20 日 火曜日

CMCD-283792月に発売されたザビエル・ラックの最新作、『フルート・ソナタの旅/ザビエル・ラック』(CMCD-28379)が、『レコード芸術』誌の最新刊(2021年5月号)で【準特選盤】に選出されました。

誌面では大木正純氏から、「楽器の組み合わせといい、8分程度の曲の中でピッコロやアルト・フルートなどをめまぐるしく持ち替えることといい、さらには技法的にもセリーを用いるなど、アルバムの中でもことさらに異色の存在となっている(ラウタヴァーラ)」と評され、中村孝義氏からは、「しかしこのアルバムの最高の聴きものは、やはり最後に収められたプロコフィエフのソナタ。闊達な技巧を遺憾なく駆使するとともに、これまでの曲では少し抑え気味であった華やかな音色も一気に開放して、実に流麗な流れの中に、この作曲家の怜悧な感触を持った音楽の質を実に見事に引き出している」と評されました。

同アルバムは『音楽現代』誌の最新刊(2021年5月号)でも【推薦】に選出され、茂木一衞氏から「ヴァラエティに富むプログラム。支える東条慧(ヴィオラ)、福井麻衣(ハープ)、猪居亜美(ギター)、岡本知也(ピアノ)の共演も、それぞれにフルートとよく息が合っていて、多様性を越えた見事なパフォーマンスである」と評されました。

21世紀音楽の会作品集が『レコード芸術』準特選盤に

2021 年 3 月 20 日 土曜日

CDT-11142月に発売された21世紀音楽の会のアルバム、『21世紀音楽の会作品集 II[室内楽作品集]』(CDT-1114)が、『レコード芸術』誌の最新刊(2021年4月号)で【準特選盤】に選出されました。

誌面では長木誠司氏から、「音響的な奇抜さが光る(南聡)」「つかめそうでつかめない不思議な触感を常に持つ(鈴木純明)」「音楽の暴力性は強いものの、むしろ怒りの質は直截的なもの(小櫻秀樹)」「3楽器の線的な絡まりを微分音も交えながら一定の展開速度のなかで執拗に追求する(遠藤雅夫)」「音の数を5つに限定したところで可能になる多様性と最終的なそこからの解放(岡島礼)」と評され、白石美雪氏からは、「年齢も作風もまちまちだが、いずれも手ごたえのある、面白い作品ばかりだ」と評されました。

川島基のアルバムが『レコード芸術』準特選盤に

2021 年 2 月 22 日 月曜日

CDT-1112~31月11日に発売された川島基のアルバム『バッハ・ブラームス・ベートーヴェン/川島基』(CDT-1112~3)が、『レコード芸術』誌の最新刊(2021年3月号)で【準特選盤】に選出されました。

誌面では濱田滋郎氏から、「(ハンマークラヴィーアは)気負いを見せたり、恣意的に己を主張したりすることがいっさいない。演奏は常に端麗そのもので、音楽それ自体の姿を映し出すことに専心している。」と評され、那須田務氏からは、「(同作品は)冒頭の和音から力強くて精度が高く、技術的なキレ味が抜群で曲想や情感の推移が理論的かつ明快。(中略)今後の活躍が期待される逸材の登場を祝したい。」と評されました。

ハインリヒ・ブルックナーの最新盤が『レコード芸術』準特選盤に

2020 年 6 月 19 日 金曜日

CMCD-28369 4月25日に発売されたCD『ラッパは鳴り響き/ハインリヒ・ブルックナー』(CMCD-28369)が、『レコード芸術』誌の最新刊(2020年7月号)で【準特選盤】に選出されました。

誌面では岡部真一郎氏から、「(L.モーツァルトの協奏曲は)アダージョ楽章の歌はもとより、アレグロの輝かしさこそ、このトランペット奏者の美質の結晶とも見える。(他の作品も)ブルックナーは持てるものを存分に発揮し、表現の幅、奥行きを聴き手に印象付けている。」と評され、相場ひろ氏からは、「朗々とした音色の持ち主であるブルックナーは。単純に音色を誇るでなく、硬軟の交替をよく音に盛り込んで、変化に富んだ独奏を聴かせてくれる。」と評されました。

ヒンク、ヘーデンボルク・トリオ、ラックの最新盤がそれぞれ『レコード芸術』準特選盤に

2020 年 4 月 20 日 月曜日

CMCD-28370CMCD-28371『レコード芸術』誌の最新刊(2020年5月号)にて、『ブラームス:ピアノ三重奏曲 第2番&第3番/スタンチュール、ヒンク、ドレシャル/ヘーデンボルク・トリオ』(CMCD-28371)と『エレメンタル──フルートで探る精霊たちの世界/ザビエル・ラック』(CMCD-28370)が【準特選盤】に選出されました。

スタンチュール、ヒンク、ドレシャル/ヘーデンボルク・トリオのアルバムは、「(ヒンクらのトリオは)音楽にいわゆるゲミュートリヒな感触がある。(ヘーデンボルク・トリオは)終曲の引き締まったアンサンブルを聴くにつけても、彼らの未来を期待せずにはいられない」(大木正純氏)、「(ヒンクらのトリオは)堂々とした佇まいを持ったなかなかの快演。(ヘーデンボルク・トリオは)豊かな歌心と兄弟ならではの緻密なアンサンブルに若々しい華やぎと厚みのある響きを加えた好演」(中村孝義氏)と評されました。

ザビエル・ラックの演奏は、「演奏者の顔が見える演奏、といえばよいだろうか。ドビュッシーや武満の作品がこれだけ濃密な表情で演奏されるのは珍しいことだ」(後藤洋氏)、「ラックとピアノの岡田には音楽的な一致点が多いようで、互いの演奏に対しての反応や寄り添いが見事である」(西村祐氏)と評されました。


CMCD-28372また、同誌の「先取り! 最新盤レヴュー」コーナーでは、『シューベルト:グラーツ幻想曲/高橋アキ』(CMCD-28372)も紹介され、「(D.576は)シューベルト特有の哀感もあれば、叙情的な歌が流れ出す瞬間もあるなど、音楽そのものは変化に富んでいるのが特徴だ」(満津岡信育氏)と評されました。

ヘーデンボルク・トリオの最新盤が『レコード芸術』準特選盤に

2019 年 12 月 19 日 木曜日

CMCD-2836811月25日に発売されたCD『ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 作品70-1「幽霊」&70-2/ヘーデンボルク・トリオ』(CMCD-28368)が『レコード芸術』誌の最新刊(2020年1月号)で【準特選盤】に選出されました。

誌面では中村孝義氏から、「3人は以前の作品1の時よりもさらにアンサンブルが凝縮され、実に見事な切れ味を持って開始し、その後もまったく弛緩することなく緊張感に富んだ演奏を展開している。(中略)今後必ずやウィーンを代表するピアノ・トリオと評価されるに違いない豊かな将来を十分に予想しうる好演である」と絶賛されました。

また、本アルバムは同誌の「優秀録音」のページでも取り上げられ、峰尾昌男氏から、「3人の演奏家がホールではなく大きめのサロンで自由に音楽を楽しんでいるといった感じが、音そのものだけでなく雰囲気として伝わってくる」と評価されました。

ヴァルガ、ヘルマンの最新盤がそれぞれ『レコード芸術』特選・準特選盤に

2019 年 9 月 20 日 金曜日

CMCD-15153〜4CMCD-15155〜6『レコード芸術』誌の最新刊(2019年8月号)にて、『J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲/タマーシュ・ヴァルガ』(CMCD-15153〜4)が、【特選盤】に、『J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1集/コルネリア・ヘルマン』(CMCD-15155〜6)が【準特選盤】に選出されました。

ヴァルガの演奏は、「終始音楽的な心遣りに満たされ、なんとも快く全6曲を聞き通せる」(濱田滋郎氏)、「この上なく優美なバッハである」(那須田務氏)と評されました。

ヘルマンの演奏は、「いかにもピアノという楽器の普遍的な美観を伝える演奏である」(濱田滋郎氏)、「総じて響きの制御が巧みでテクスチュアはほどよい透明感を保つ」(那須田務氏)と評されました。

CMCD-25045また、同誌の「New Disc Collection」コーナーでは、遠山慶子の『ドビュッシー:ピアノと管弦楽のための幻想曲/遠山慶子、ドビュッシーを弾く』(CMCD-25045)も紹介され、フルニエと共演したチェロ・ソナタ「詩想に溢れた音楽と演奏に豊かな彩を添えた味わい深い演奏だ」(近藤憲一氏)と評されました。

岡田博美の「ゴルトベルク変奏曲」が『レコード芸術』準特選盤に

2019 年 3 月 20 日 水曜日

CMCD-15149〜501月31日に発売されたCD『J. S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲/岡田博美』(CMCD-15149〜50)が『レコード芸術』誌の最新刊(2019年4月号)で【準特選盤】に選出されました。

誌面では濱田滋郎氏から、「このディスクは、その完成度のみならず魅力においても、グールドのそれを凌ぐ、と思う類稀なものである。(中略)音符のうしろに、バッハその人の感に堪えた面差しが見えるかのようだ。(中略)ともかく、これは名演中の名演である」と絶賛され、那須田務氏から、「(アリアは)磨き上げられた美しいタッチで、一つ一つの音や音型やフレーズを丁寧に慈しむように奏でられている」と評価されました。

バウスフィールド、西村朗、日野妙果のアルバムが『レコード芸術』特選・準特選盤に

2018 年 9 月 20 日 木曜日

8月に発売されたCD、『ラフマニノフ:トロンボーン・ソナタ 作品19(原曲:チェロ・ソナタ)/バウスフィールド』(CMCD-28358)と『西村朗 四神/インデアミューレ&いずみシンフォニエッタ大阪【西村 朗 作品集 18】』(CMCD-28359)が、『レコード芸術』誌の最新刊(2018年10月号)で【特選盤】に、『夕映えの中に─シューベルト歌曲集/日野妙果』(CMCD-28360)が【準特選盤】に選出されました。

CMCD-28358『ラフマニノフ:トロンボーン・ソナタ 作品19』は、佐伯茂樹氏から「(バウスフィールドの多種多様な)技巧が音楽表現の必然として用いられている点は高く評価したい。レガートの美しさも含めて、トロンボーンという楽器の可能性を知ることができる1枚である」と評され、後藤洋氏からは「技術の完璧さと、他のどの楽器とも違うトロンボーンとしての音楽表現の徹底に唖然とするばかりで、オリジナルが何の楽器のための作品かはどうでもよくなってしまう」と評されました。

CMCD-28359『西村朗 四神』は、長木誠司氏から、「(四神は)西村ワールド炸裂というところだが、インデアミューレの巧みなアーティキュレーション、グリッサンドや微分音を用いた妖艶な音の揺れ、闊達なフィンガリング等々、類い稀な技術なくしてはありえなかった作品であろう」と評され、白石美雪氏からは「(〈リンカネイション〉の〈めざめ〉は)「新古今和歌集」からの2音を用いたソプラノの独唱が入り、歌詞の間はヴォカリーズでつなぐ。声はオーケストラの響きの上で、見事に輝かせている。太田真紀の明瞭な発音もあって、日本語が聴きとりやすい」と評されました。

CMCD-28360『夕映えの中に─シューベルト歌曲集』は、堀内修氏から「詞がとてもわかり易い。というより歌が歌われている詞の内容を届けようと歌われているので、どの歌もつい耳を傾け、放っておいたら相づちを打ったり首を振ったりしながら、聞き入ってしまいそうになる」と評され、城所孝吉氏からは「歌には独特の暖かみと親近感が溢れている。(中略)歌い込んできた経緯がはっきりと分かり、『自分の歌』になっているところが素晴らしい。(中略)全21曲を聴き続けることは、筆者にとっても喜びだった」と評されました