【訃報】フルーティスト ヴォルフガング・シュルツ氏

Wolfgang_Schulz 現地時間3月28日 午後12時8分、病気療養中だった世界的フルート奏者、ヴォルフガング・シュルツ氏がウィーンにて永眠されました。享年67歳。
 シュルツ氏は長くウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席フルート奏者を務めたほか、ソリストとしても世界的に活躍をされ、また、教育活動にも熱心で、日本へも草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルをはじめ、たびたび来日し、指導者として後進の指導に尽力されました。

●ヴォルフガング・シュルツ
 1946年2月26日生まれ。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の元首席フルート奏者。世界で最も著名であり、また活躍したフルート奏者のひとりである。その活動範囲は、ソリストとしてだけでなく、室内楽のメンバーとしても活躍し、また、デビュー当時よりザルツブルク音楽祭、ウィーン音楽週間、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭、ラヴェンナ音楽祭、ルツェルン音楽祭など、数多くの音楽祭にも参加した。リサイタルでパートナーとして演奏してきた共演者には、ピアニストのヘルトムート・ドイチュ、エリーザベト・レオンスカヤ、アンドラーシュ・シフ、シュテファン・ヴラダーなど、多くの演奏家たちがいる。1983年からは、ウィーン・フィルとベルリン・フィルの首席管楽器奏者からなる木管五重奏団「アンサンブル・ウィーン=ベルリン」のメンバーを務めた。シュルツのレパートリーは、バロックから現代作品まで幅広く、アバド、バーンスタイン、ベーム、マゼール、メータ、小澤征爾、プレヴィン、シュタイン等の指揮者と世界各地で共演した。特にオーストリア現代作曲家の作品に力を注ぎ、F. チェルハ、H. エーダー、E. ウルバナー、H. ヴィリ等が彼に捧げた曲を初演した。多数の録音盤がウィーン笛時計賞、エジソン賞、ディアパゾン金賞、その他を受賞。 2010年以来、フランスのルーマレーで自身の音楽祭「音楽の喜び」の芸術監督を務めた。 1979年よりウィーン音楽大学教授を務め、豊富な音楽経験と音楽に寄せる強い情熱は、彼をフルート教育における最も重要な教育者の一人にした。また、世界各地でマスタークラスも行った。

 なお、カメラータ・トウキョウでは、シュルツ氏の親族を中心に結成された、“カメラータ・シュルツ”との最後のレコーディングとなった、『ライネッケ、ドップラー、ニールセン:フルート協奏曲集』を追悼アルバムとして5月にリリースする予定です。
 カメラータ・トウキョウに遺した数多くの名演奏などを通じ、多くの方々より愛された温かい人柄を偲ぶと共に、いつまでも皆様の心の中に音楽と共に生き続けることを願いつつ、ご冥福をお祈り申し上げます。

タグ: