2010年5月25日新譜のご案内［クラシック／CD］

　カメラータの6月新譜（5月25日発売）は2タイトルです。

　1枚目は『J.S.バッハ：無伴奏ヴァイオリン・ソナタ＆パルティータ（全曲）／ウェルナー・ヒンク』（CMCD-20101～2）。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の名コンサートマスター、ウェルナー・ヒンクの集大成となる本アルバムは、ヴァイオリン作品の金字塔であるJ.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータの全曲録音。ウィーン・フィル、ウィーン弦楽四重奏団と、多忙な演奏活動の合間を縫うようにして丹念にレコーディングを重ねた待望の新作です。パルティータでの舞曲特有のリズムとテンポ、ソナタでのポリフォニックな表現と解放感高まる曲調を、ヒンクの上質な歌心とテクニックで、この上なく上品にかつ格調高く聴かせます。

　2枚目は『クロイツァー豊子 メモリアル〜ショパン名曲集』（CMCD-99054）。ピアニスト、指導者として活躍したクロイツァー豊子（1916〜1990）。レオニード・クロイツァー（ピアノ／指揮）の妻としても知られる彼女が残した数少ない貴重な記録の中から、晩年の演奏をオール・ショパンでお届けします。ゆったりとしたテンポ感、洗練されたリズム、郷愁漂う歌心など、豊子の演奏には日本人離れした豊かな音楽性があふれています。本アルバムは、過去に録音された秘蔵音源の中から特に優れた演奏を選曲し収めました。クロイツァー豊子の幻の名演が甦るまさに伝説の1枚です。
　なお、本アルバムは『レコード芸術』2010年6月号の「New Disc Collection」のコーナーでもレヴューされています。こちらもぜひご覧ください。