カメラータ・トウキョウ レコーディング・ニュース
 
インデアミューレ&ブリツィによるクレプスのソナタ
  2005年4月5日〜10日 Museo di Santa Croce, Umbertide, Italy

 4月2日にローマ法王の死去をテレビで知ったが、あまり気にも留めずにイタリアへレコーディングで出かけたところ、国境で検問。どうして?と思ったら、8日の法王の葬儀に向け、400万人近い人がローマに向かって移動しているとは。そんな最中、5日からオーボエのトーマス・インデアミューレを迎えて、いつものウンベルティーデのサンタ・クローチェ美術館で、大バッハの唯一の弟子とも言われるクレプスの6曲のフルートを伴う「ソナタ」を録音。
 1762年にブライトコップフ社から出版された初版の楽譜をファクシミリで、ブリツィがベルリン国立図書館から特別にコピーをもらって、それを基にレコーディング。現在楽譜は出版されていないが、1963年に東ドイツの PETERS で Bernhart Klein の校訂で一度出版されている。
 初版の Breiitkopf の楽譜の表紙にはこう書かれている。"Sonata Da Camera per IL Cembalo obligato con Flauto traverso, overo Violino " composta da Giov. odovico KREBS
 作品としては、バロックからクラシックに移る過渡期のスタイルで、2月にここで録音したモーツァルトの初期のK.10〜15のソナタと似た音楽。カタログ上ではこの曲のCDはないので、早いリリースを予定している。
 勿論、クラヴィオルガンのリアリゼーションと演奏は、クラウディオ・ブリツィ。今回は、4番からの3曲を10日まで、時間をかけ、入念に録音された。

[★CDは2008年4月、CMCD-28145として発売]
ブリツィとインデアミューレ ブリツィとインデアミューレ
インデアミューレ ブリツィ
ブリツィとインデアミューレ ブリツィとインデアミューレ
 

ドメニコ・ツィポリ:オルガン作品集/クラウディオ・ブリツィ
  2005年4月10日〜14日 Museo di Santa Croce, Umbertide, Italy

 クラウディオ・ブリツィの念願のプロジェクト、Domenico ZIPOLI(1688-1726) の、"Sonate d'Intavavolaura per Organo e Cimbalo" の全曲録音は昨年の秋からスタートして、今年に入って、2月、そして、今回、トーマス・インデアミューレとのクレプスの3曲のソナタにつづいて、4月10日から14日まで、いつものウンベルティーデのサンタ・クローチェで行われた。
 「レコード芸術」誌にも書いたように、この純粋な音楽は、完全で純粋な和声と明快な声部を必要としていて、クラヴィオルガンの調律にクラウディオ・ブリツィは録音時間の3倍をかける懲りようで、付き合っている我々が頭が下がる思い。完璧を期して、僕が気になるチューニングも必ず指摘してやり直させるほど。高島エンジニアも含めて、これ以上綿密で、時間と神経を使ったプロダクションはそうできるものではないが、これもひとえに、この教会=美術館を提供してくださっている Umbertide-City の協力のお陰。感謝の念でいっぱいだ。

 今回録音されたプログラムは、以下の5曲で、次は2006年の4月に引き継がれて、完成の予定。
 Suite 4 re-minorre
 Partite la-minorre
 All' Elevazione fa-maggiore
 Canzona do-maggiore

(井阪 紘)

[★CDは2007年8月、CMCD-20082〜3として発売]
ブリツィ ブリツィ
ブリツィ  
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