‘藍川由美’ タグのついている投稿

藍川由美の記事が共同通信から配信されました

2023 年 6 月 5 日 月曜日

CMBK-30006本日6月5日、藍川由美と伊福部昭に関する記事「未完譜に映画「ゴジラ」の音列 若き日の伊福部さん作曲」が共同通信から各新聞社へ配信されました。
記事では、伊福部昭が19歳(1933年)ごろに作曲した「平安朝の秋に寄する三つの詩」に、後の映画『ゴジラ』(1954年)のテーマ曲で登場する「ラシド」「ドシラ」の音列が何度も繰り返されていることに楽譜校訂中の藍川由美が気づいたことにふれ、「伊福部音楽の原点に触れる大きな発見」(藍川)と紹介しています。

5月31日に発売された藍川のCDブック『古代からの声 伊福部昭の歌曲作品/藍川由美』(CMBK-30006)では、前出の「平安朝の秋に寄する三つの詩」を含めた伊福部作品を収録したCDと、他の伊福部作品にも登場する「ラシド」「ドシラ」の音列について詳細に分析した解説本がセットになっています。こちらもぜひお聴きください。

2023年5月31日新譜のご案内[クラシック/CD]

2023 年 5 月 30 日 火曜日

CMBK-30006カメラータの6月新譜(5月31日発売)は『古代からの声 伊福部昭の歌曲作品/藍川由美』(CMBK-30006)です。

作曲家・伊福部昭から四半世紀にわたり指導を受け、これまでに演奏会シリーズ、全歌曲集CDやCDブックなどで彼の音楽の真価を伝えてきた藍川由美
今回、藍川由美がリリースするのは、2007年に手稿譜が見つかった伊福部昭作曲「平安朝の秋に寄する三つの詩」を藍川自身が校訂、録音した音源を中心に、伊福部昭の歌曲作品集CDとその解説本をセットにしたCDブックです。
知られざる伊福部のこの作品の重要性を、藍川が自身の歌唱と筆で解き明かし、伊福部昭歌曲の真髄を伝える伊福部ファン必携の労作です。

2014年5月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2014 年 5 月 25 日 日曜日

 カメラータの6月新譜(5月25日発売)は2タイトルです。

 1タイトル目はCMBK-30003『神楽歌と伊福部 昭〜いまヴェールをぬぐ伊福部昭の音楽/藍川由美』(CMBK-30003)です。
 「あなたの声はソプラノじゃない、低い声に本領がある」──ソプラノとして東京藝術大学大学院に在籍していた藍川由美にそう語ったのは、アイヌ語の師であり、音楽の師と仰ぐ作曲家、伊福部昭でした。最初は伊福部の言葉が理解できなかった藍川でしたが、この言葉が古代歌謡へと足を踏み入れるきっかけとなったそうです。
 アイヌ民族ではない伊福部にとっての日本、自らの氏・素性を表現できる音楽とは何か。琴歌譜、神楽歌、そして伊福部が音楽を手がけた映画『日本誕生』『モスラ対ゴジラ』からの作品を収録し、生誕100年をむかえた伊福部昭のルーツに迫る入魂のアルバムが完成しました。
 藍川自身による詳細な解説、歌詞を掲載した60ページ超の冊子とCDをデジパック仕様でまとめた豪華版です。

 2タイトル目はCMCD-28304『スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第3、4、5番&スクリャビニアーナ~フルートとピアノのための/ボリス・ベクテレフ、マリオ・アンチロッティ』(CMCD-28304)です。
 スクリャービンのピアノ作品演奏をライフワークとするボリス・ベクテレフによるピアノ・ソナタ録音のシリーズがついに完結しました。最後を飾る第3、4、5番に加え、ベクテレフみずからの編曲によるフルートの小品集「スクリャビニアーナ」他を収録。共演のマリオ・アンチロッティ(フルート)との息の合ったデュオも必聴です。
 好評を博した前作『スクリャービン:練習曲全集』(CMCD-28281)に続き、イタリアの銘器ファツィオーリを使用し録音。同アルバムで「第20回日本プロ音楽録音賞/2chパッケージメディア クラシック」部門優秀賞を受賞したエンジニアによる高音質録音にも注目。ベクテレフ入魂の演奏をお楽しみください。

CD紹介 ~from more than 1000 titles~ Vol.03

2013 年 7 月 24 日 水曜日

 箏の伴奏による美しい日本の唱歌のCD「明治の唱歌とエッケルトの仕事 藍川由美、野坂惠子&小宮瑞代」 (2006年6月発売)を紹介します。
 明治時代、足かけ21年間日本に滞在したドイツ人音楽家で、明治13年に撰譜された国歌「君が代」の編曲も行ったフランツ・エッケルト(1852~1916)。まだオルガンやピアノを国内生産できる見通しが立っていない時代、唱歌教育を推進するために、音楽取調掛の伊澤修二は、当時の日本人にとってきわめて身近な楽器「箏」着目し、エッケルトに箏二面伴奏による編曲を依頼しました。ピアノやオルガンの伴奏に比べ、弾いたのち響きが減衰する箏の伴奏は、日本語が持つたおやかさを十分に活かせ、また、歌詞も聞き取りやすく、日本語の繊細な響きと非常によく合います。
 「東西二洋ノ音楽ヲ折衷シテ新曲ヲ作ルコト」を目指した伊澤、それに貢献すべく外国曲や日本の伝統音楽などを箏合奏曲用に編曲して五線譜に記す仕事と唱歌の箏伴奏譜を手がけたエッケルト。曲目は「桜」や「富士筑波」といった日本の楽曲から、西洋の民謡やウェルナーの「野薔薇」まで、正に「東西二洋の音楽の折衷」です。
 演奏は藍川由美(ソプラノ)、野坂操壽(十三絃箏/二十五絃箏)、小宮瑞代(十三絃箏/低音二十五絃箏)、花岡聖子(十三絃箏)。120年の歳月を経て初めて音になったエッケルトの仕事をお楽しみください。

■ 曲目
『小學唱歌集』第二編(明治16年)
フランツ・エッケルト 編曲/箏二面伴奏
 [1] 第35「霞か雲か」(ドイツ民謡)
 [2] 第38「燕」
 [3] 第41「岸の桜」(南フランス民謡)
 [4] 第42「遊猟」
 [5] 第43「みたにの奥」
 [6] 第45「栄行く御代」(クリスマス讃美歌)

『小學唱歌集』第三編(明治17年)
フランツ・エッケルト 編曲/箏二面伴奏
 [7] 第53「あふげば尊し」
 [8] 第55「寧楽の都」
 [9] 第56「才女」(スコット作曲『アンニー・ローリー』)
 [10] 第58「めぐれる車」(フィッシャー作曲『復活祭前聖金曜日に』)
 [11] 第60「秋の夕暮」
 [12] 第62「秋草」
 [13] 第63「富士筑波」(地唄『黒髪』より)
 [14] 第64「園生の梅」(箏組歌)
 [15] 第70「船子」【輪唱】(ライト作曲『Row your boat』)
 [16] 第73「誠は人の道」(モーツァルト作曲『魔笛』より)
 [17] 第78「庭の千草(原題/菊)」(アイルランド民謡)
 [18] 第80「千草の花」
 [19] 第89「花鳥」+「野薔薇」(ウェルナー作曲『野薔薇』)

箏三面合奏
[20] ふきの曲(箏組歌)[フランツ・エッケルト 編曲]
[21] 久方曲[フランツ・エッケルト 編曲]
[22] ピッツィカート・ポルカ
  [J.シュトラウス II世&ヨゼフ・シュトラウス 作曲/
   フランツ・エッケルト 編曲]

『箏曲集』(明治21年)
[23] 第2「桜」

『中等唱歌集』(明治22年)
[24] 第15「埴生の宿」

2013年5月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2013 年 5 月 25 日 土曜日

 カメラータの6月新譜(5月25日発売)は3タイトルです。

CMCD-28268 1枚目は 『ライネッケ、ドップラー、ニールセン:フルート協奏曲集/ヴォルフガング・シュルツ、マティアス・シュルツ、キンボー・イシイ=エトウ、カメラータ・シュルツ』(CMCD-28268)です。
 「シュルツ氏の演奏にじっくりと耳を傾け、そこに息づく音楽への愛情と情熱、そして二つとない人生賛歌にも似た、人間的で、温かいメッセージを聴き取りたい。そうした感動を聴き手一人一人が抱く限りシュルツ氏の生命は終わることはない、と思えるからである。……諸石幸生氏(CDブックレットより)
 2013年3月に急逝した元ウィーン・フィル首席フルート奏者、ヴォルフガング・シュルツ (フルート)の追悼盤です。ドップラーの2本フルートの作品で息の合った演奏を披露するのは息子のマティアス・シュルツ(フルート)。バックを固めるオーケストラは“シュルツ・ファミリー”とも言うべきカメラータ・シュルツ。指揮は本作がカメラータから初の音源となるキンボー・イシイ=エトウが参加しました。ヴォルフガング・シュルツの冥福を祈るとともに、日本でも多くの聴衆から愛された世界的奏者による名演を是非お聴きください。

AKCD-002 2枚目は『藍川由美「童謡ジャズ」をうたう』(AKCD-002)です。
 大正時代に日本へ入ってきた「ジャズ」。同じく大正生まれの「童謡」にはいくつかの共通項があり、大正末期から昭和初期にかけて「童謡ジャズ」という新しいジャンルが誕生し爆発的にヒットしました。文部省唱歌までもがジャズ風アレンジで歌われた当時に思いを馳せ、「日本のうた」の第一人者、藍川由美がジャズ・ピアニスト、福田重男とともに歴史の1ページを開く興味深いアルバムです。

CDT-1094 3枚目は 『J.S.バッハ&カサド:無伴奏チェロ組曲/窪田亮』(CDT-1094)です。
 東京藝術大学大学院修了後、ウィーン大学で研鑽を積み、ソロ、室内楽、オーケストラで活躍する気鋭のチェリスト、窪田亮(くぼた・りょう)が挑む、無伴奏チェロ組曲作品の精髄。宇宙的感覚と自由な精神世界が混合一体となったJ.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲」から第1番および第2番、名チェリスト、ガスパール・カサドが故国スペインの精神を十全に込めたソロの傑作「チェロ組曲」を収録しました。

藍川由美のCDが朝日新聞にて紹介されました

2013 年 4 月 23 日 火曜日

CMBK-30002 昨年11月に発売された『世界最古の「うた」をもとめて〜『古事記』編纂千三百年に甦る古代のうた『琴歌譜』/藍川由美』(CMBK-30002)が2013年4月22日発刊、朝日新聞夕刊にてインタビューとともに紹介されました。

 また、CD関連公演が5月18日午後2時より東京建物 八重洲ホール(東京都中央区)にて開催されます。詳しくは下記をご覧ください。
公演詳細はこちら

2012年11月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2012 年 11 月 25 日 日曜日

カメラータの12月新譜(11月25日発売)2タイトルをご紹介いたします。

CMBK-30002 1枚目は『世界最古の「うた」をもとめて〜『古事記』編纂千三百年に甦る古代のうた『琴歌譜』/藍川由美』(CMBK-30002)です。大正13年、今から千年以上前の『琴歌譜(きんかふ)』写本が陽明文庫で発見されました。冒頭の「茲都歌」とその「歌返」に琴の手が記され、歌いながら弾くことが難しい節とされています。
本アルバムでは、この「茲都歌」と「歌返」を写本に示された平安時代の六絃の和琴と歌で演奏すると同時に、歴史の移ろいを音楽スタイルの違いで感じられるよう、古墳時代の倭琴をイメージした五絃の琴を製作して藍川由美が弾き歌いしています。宮中の御神楽(みかぐら)歌として伝承されている海人(あま)族の「うた」ともども、“古代パワー”溢れる『琴歌譜』を御堪能ください。

CMCD-28272 2枚目は『ブルーゼット/崎元 讓&美野春樹トリオ』(CMCD-28272)です。これまでカメラータから多数のアルバムをリリースし、ハーモニカ演奏のさらなる可能性や表現力の深さといったものを追求し続けてきた崎元讓(ハーモニカ)の最新アルバムです。ピアニストおよび作曲・編曲家として崎元と共演してきた美野春樹が書き下ろした「色褪せた5枚の写真」や、ピアソラの「忘却」「リベルタンゴ」、そしてタイトル曲でもあるトゥーツ・シールマンスの名曲「ブルーゼット」等を収録しました。アルバムの最後に収録された3曲では加瀬達(ベース)とミルトン冨田(ドラム)も参加、ジャジーなサウンドを聴かせます。安らかさ、おだやかさ、懐かしさが備わった崎元ならではのハーモニカの世界をお楽しみください。