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カメラータ・シュルツよりヴォルフガング・シュルツ追悼盤に寄せてメッセージが届きました

2013 年 5 月 27 日 月曜日

 ヴォルフガング・シュルツの追悼盤『ライネッケ、ドップラー、ニールセン:フルート協奏曲集/ヴォルフガング・シュルツ、マティアス・シュルツ、キンボー・イシイ=エトウ、カメラータ・シュルツ』(CMCD-28268)によせて、この録音に参加した、シュルツ氏創設のオーケストラ“カメラータ・シュルツ”より、メッセージが届きました。

 親愛なる聴衆のみなさま

 2013年3月28日、ヴォルフガング・シュルツは67歳で逝去しました。その翌日から私たちに届くメッセージに目をとおすと、彼には二人の子どものほかにも、多くの子どもたちがいたことを認識させてくれます。世界中の数多くの音楽家が、自分にとって、ヴォルフガング・シュルツは芸術家、音楽家、教育者としてだけでなく、よき助言者であり、まるで父親のような存在であったということを伝えてくれました。彼のもたらした影響は多大であり、そして私たちはその支えを失ったことになります。聴衆のみなさまは唯一無二の音楽家を、学生たちは根気よく指導してくれる教師を、家族は大切な息子、夫、兄弟、父親を亡くしました。
 この最新盤は、2012年初旬に録音されました。ヴォルフガング・シュルツは、そのときにはすでに体を病んでいたと察せられます。しかし、彼の演奏はそのようなことをまったく感じさせず、その音楽からは愛と音楽への専心が伝わってきます。「愛」と「音楽」、それは彼が生涯を捧げたものです。
 私たちの心に大きな温もりをもたらし、音楽に対する向き合い方を示してくれたヴォルフガングに感謝をこめて。                     

                                                                 シュルツ・ファミリー

2013年5月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2013 年 5 月 25 日 土曜日

 カメラータの6月新譜(5月25日発売)は3タイトルです。

CMCD-28268 1枚目は 『ライネッケ、ドップラー、ニールセン:フルート協奏曲集/ヴォルフガング・シュルツ、マティアス・シュルツ、キンボー・イシイ=エトウ、カメラータ・シュルツ』(CMCD-28268)です。
 「シュルツ氏の演奏にじっくりと耳を傾け、そこに息づく音楽への愛情と情熱、そして二つとない人生賛歌にも似た、人間的で、温かいメッセージを聴き取りたい。そうした感動を聴き手一人一人が抱く限りシュルツ氏の生命は終わることはない、と思えるからである。……諸石幸生氏(CDブックレットより)
 2013年3月に急逝した元ウィーン・フィル首席フルート奏者、ヴォルフガング・シュルツ (フルート)の追悼盤です。ドップラーの2本フルートの作品で息の合った演奏を披露するのは息子のマティアス・シュルツ(フルート)。バックを固めるオーケストラは“シュルツ・ファミリー”とも言うべきカメラータ・シュルツ。指揮は本作がカメラータから初の音源となるキンボー・イシイ=エトウが参加しました。ヴォルフガング・シュルツの冥福を祈るとともに、日本でも多くの聴衆から愛された世界的奏者による名演を是非お聴きください。

AKCD-002 2枚目は『藍川由美「童謡ジャズ」をうたう』(AKCD-002)です。
 大正時代に日本へ入ってきた「ジャズ」。同じく大正生まれの「童謡」にはいくつかの共通項があり、大正末期から昭和初期にかけて「童謡ジャズ」という新しいジャンルが誕生し爆発的にヒットしました。文部省唱歌までもがジャズ風アレンジで歌われた当時に思いを馳せ、「日本のうた」の第一人者、藍川由美がジャズ・ピアニスト、福田重男とともに歴史の1ページを開く興味深いアルバムです。

CDT-1094 3枚目は 『J.S.バッハ&カサド:無伴奏チェロ組曲/窪田亮』(CDT-1094)です。
 東京藝術大学大学院修了後、ウィーン大学で研鑽を積み、ソロ、室内楽、オーケストラで活躍する気鋭のチェリスト、窪田亮(くぼた・りょう)が挑む、無伴奏チェロ組曲作品の精髄。宇宙的感覚と自由な精神世界が混合一体となったJ.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲」から第1番および第2番、名チェリスト、ガスパール・カサドが故国スペインの精神を十全に込めたソロの傑作「チェロ組曲」を収録しました。

ヴォルフガング・シュルツ追悼記事(朝日新聞掲載)

2013 年 5 月 22 日 水曜日

5月18日発刊、朝日新聞にて、ヴォルフガング・シュルツ氏の追悼記事が掲載されました。紙面では、『スターを気取らず、演奏を「仕事」と割り切らず。鳥のような自由な心で、最期まで音楽家として生きる幸福を味わい尽くした。」と、生前の人柄が綴られています。

紙面にて紹介されているCDの詳細は下記をご覧ください。

CD一覧

【訃報】フルーティスト ヴォルフガング・シュルツ氏

2013 年 3 月 29 日 金曜日

Wolfgang_Schulz 現地時間3月28日 午後12時8分、病気療養中だった世界的フルート奏者、ヴォルフガング・シュルツ氏がウィーンにて永眠されました。享年67歳。
 シュルツ氏は長くウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席フルート奏者を務めたほか、ソリストとしても世界的に活躍をされ、また、教育活動にも熱心で、日本へも草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルをはじめ、たびたび来日し、指導者として後進の指導に尽力されました。

●ヴォルフガング・シュルツ
 1946年2月26日生まれ。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の元首席フルート奏者。世界で最も著名であり、また活躍したフルート奏者のひとりである。その活動範囲は、ソリストとしてだけでなく、室内楽のメンバーとしても活躍し、また、デビュー当時よりザルツブルク音楽祭、ウィーン音楽週間、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭、ラヴェンナ音楽祭、ルツェルン音楽祭など、数多くの音楽祭にも参加した。リサイタルでパートナーとして演奏してきた共演者には、ピアニストのヘルトムート・ドイチュ、エリーザベト・レオンスカヤ、アンドラーシュ・シフ、シュテファン・ヴラダーなど、多くの演奏家たちがいる。1983年からは、ウィーン・フィルとベルリン・フィルの首席管楽器奏者からなる木管五重奏団「アンサンブル・ウィーン=ベルリン」のメンバーを務めた。シュルツのレパートリーは、バロックから現代作品まで幅広く、アバド、バーンスタイン、ベーム、マゼール、メータ、小澤征爾、プレヴィン、シュタイン等の指揮者と世界各地で共演した。特にオーストリア現代作曲家の作品に力を注ぎ、F. チェルハ、H. エーダー、E. ウルバナー、H. ヴィリ等が彼に捧げた曲を初演した。多数の録音盤がウィーン笛時計賞、エジソン賞、ディアパゾン金賞、その他を受賞。 2010年以来、フランスのルーマレーで自身の音楽祭「音楽の喜び」の芸術監督を務めた。 1979年よりウィーン音楽大学教授を務め、豊富な音楽経験と音楽に寄せる強い情熱は、彼をフルート教育における最も重要な教育者の一人にした。また、世界各地でマスタークラスも行った。

 なお、カメラータ・トウキョウでは、シュルツ氏の親族を中心に結成された、“カメラータ・シュルツ”との最後のレコーディングとなった、『ライネッケ、ドップラー、ニールセン:フルート協奏曲集』を追悼アルバムとして5月にリリースする予定です。
 カメラータ・トウキョウに遺した数多くの名演奏などを通じ、多くの方々より愛された温かい人柄を偲ぶと共に、いつまでも皆様の心の中に音楽と共に生き続けることを願いつつ、ご冥福をお祈り申し上げます。

レコーディング・ニュース(2012年3〜4月/ウィーン)

2012 年 5 月 8 日 火曜日

●ヴォルフガング・シュルツ(fl)のコンチェルト・レコーディング/キンボー(指揮)カメラータ・シュルツ
2012年3月13〜15日/スタジオ・バウムガルテン(ウィーン)
【曲目】
カール・ライネッケ
(1824~1910):フルート協奏曲 ニ長調 作品283
フランツ・ドップラー(1821~1883):2本のフルートのための協奏曲 ニ短調(アンドラーシュ・アドリアン校訂版)
カール・ニールセン(1865~1931):フルート協奏曲

 2011年で65歳を迎えたヴォルフガング・シュルツは、いよいよウィーン・フィルを引退することになりました。彼の後継者を決めるウィーン・フィルのソロ・フルーティストのオーディションに合格した、いまフルート界で話題のカール=ハインツ・シュッツがウィーン交響楽団から移ってくるのを待って引退と決まっていましたが、シュッツとウィーン交響楽団の契約が2011年の12月まで残っており、シュルツの引退も2011年度中は延長となっていました。
 そして2012年。やっと時間もでき、曲をさらうにも余裕ができたとあって、3月13日から、永年録音したかった3曲のフルート協奏曲に取り組むことになりました。 (さらに…)

2012年3月25日新譜のご案内[クラシック/CD]

2012 年 3 月 25 日 日曜日

 カメラータの4月新譜(3月25日発売)2タイトルをご紹介いたします。

CMCD-28248 1枚目は『Dedicated to Piccolo〜ラスト・レコーディング/ギュンター・フォーグルマイヤー、シュテファン・メンドル』(CMCD-28248)です。
 『フォーグルマイヤーが私の弟子となったのは、彼が14歳の時のこと。ほどなくして彼は、私がそれまで見てきた生徒の中でもっとも才能に溢れている存在であることを、身をもって示してくれた。願わくば“バーディ”という愛称で親しまれた彼が、私たちの記憶の中で、いつまでも生き続けてくれますように。』……ヴォルフガング・シュルツ
 2012年1月、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のフルート奏者ギュンター・フォーグルマイヤーが永眠されました。本アルバムは2011年の来日ツアーにあわせて制作がスタートしましたが、フォーグルマイヤーの急逝により、残念ながら彼の最初で最後のピッコロのための作品集となりました。ファンのみならず団員からも愛されたフォーグルマイヤーによるラスト・アルバムをぜひお聴きください。

CMCD-15129〜30 2枚目は『ハイドン:2本のフルートのための「エルデーディ四重奏曲 作品76」/ヴォルフガング&マティアス・シュルツ』(CMCD-15129〜30)です。
 ヴォルフガング・シュルツはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団首席フルート奏者としての輝かしいキャリアを終えつつも、熟練の技と豊かな歌心はいまだ健在。優雅な風格をたたえたフルート奏者として活躍するシュルツとその息子マティアス・シュルツによる、フルート・デュオのアルバムです。ハイドンの「五度」「皇帝」など名曲で知られる「エルデーディ四重奏曲」を2本のフルートのために編曲した、シンプルながらも豊かな味わいを持つ魅力的な作品を収録。シュルツ親子による豊かな味わいに富んだフルート・デュオはフルート愛好家必聴のアルバムです。