カメラータ・トウキョウ レコーディング・ニュース
 
諸戸詩乃のデビュー・レコーディング/モーツァルト
  2008年12月16日,20日/スタジオ・バウムガルテン(ウィーン)

 14歳の時に、堤 俊作 指揮=ロイヤル・フィルとべートーヴェンのピアノ協奏曲 第2番を弾いて、周囲を驚かせた諸戸詩乃さんの初のレコーディング。作品は演奏家の音楽性が全て出るといわれるモーツァルトのソロ。リスクはあるが、本人が弾きたい作品がモーツァルトであり、やはり、感受性の高い若い時にモーツァルトをレコーディングしておくのも、良い記念であろうと、覚悟して収録。
 レコーディングという協業の中で、小さなマエストロとかなり論議もしたが、ほぼすべてに詩乃さんは納得し、積極的にいい演奏を作ろうという姿勢でピアノに向かってくれて、素晴らしいレコーディングが出来たと思う。
 何せ、彼女はまだ15歳。これからが楽しみなアーティストの誕生である。
 (井阪 紘)

 【曲目】
 モーツァルト:
 ソナタ 変ロ長調 K.333/ソナタ ハ長調 K.330/ソナタ ト長調 K.283/ロンド ニ長調 K.485

 ピアノ:スタインウェイ
 調律:ミヒャエル・ハーン
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