カメラータ・トウキョウ レコーディング・ニュース
 
インデアミューレとエストニア国立交響楽団によるルブランのオーボエ協奏曲
  2006年4月3日〜7日 Estonia Concert Hall、エストニア

 昨年9月にスタートしたエストニア国立交響楽団とのレコーディングは、トーマス・インデアミューレをソリストに今年は4月3日から7日まで、5日間で3曲の協奏曲を録音した。
 ルブラン(Ludwig August Lebrun 1752〜1790)はマンハイムのオーケストラの首席オーボエ奏者兼作曲家で15曲近いオーボエ協奏曲の作品を残しているが、当時マンハイムのオーケストラはすでにかなり大きな規模に達していて、それを反映してか、ルブランの作品もティンパニーやトランペット2本にホルン2本といった大きな編成で書かれていて、第1ヴァイオリンは10人もいたと記録があり、ホリガーがDGGに録音した6曲が「カメラータ・ベルン」と小さな室内楽団を使っているのは、明らかにこの曲を違った印象にしてきたと思われる。今回、ルブランのコンチェルトに「エストニア国立交響楽団」を使ったのは、そのような時代背景を考慮したもので、シンフォニー・オーケストラを使って録音する事が作品を見直す機会になるのではと思う。
 現在このオーケストラはニコライ・アレクセフ(ロシア)が音楽監督をつとめているが、今回は、このオーケストラのソロ・クラリネット奏者、且つ、副指揮者のトーマス・ヴァヴィロフが録音の指揮。彼は次のシーズンからは、指揮者として、別のオーケストラの指揮者に転ずると聞いている。
 今回、収録したのは第3番 、第4番 、それと第6番。 コンチェルトのナンバー付けは1804年初版の Jean Andre によるエディションから来ていますが、恐らく作曲された年代とは違っているものと思われます。出来うる限り早く、皆様の耳に届けられたらと思っています。(井阪 紘)

[★CDは2006年8月、CMCD-20066〜7として発売]
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Jean Andre エディションの楽譜 
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 インデアミューレ(左)とヴァヴィロフ(右)
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